凄惨な海難事故に立ち向かう海難救助隊の活躍を描いた中国映画「 レスキュー 」
一見、日本の「 海猿 」を想起させる内容ですが、なんと本作は総製作費120億円。
その予算を使ってハリウッドから映像スタッフを呼び、とてつもなく規模の大きい事故現場の映像化に成功しています。
映像面ではハリウッド大作にも全く見劣りのしない作品。
「 大作映画を見たい!」という欲に十二分に答えてくれる中国のビッグバジェット映画です。
レスキュー

あらすじ
海上で起こるさまざまな災害の現場にいち早く駆けつける海難救助隊。人命救助を最優先に行動する彼らは、やがて死と隣り合わせの任務の中で大切な仲間を失ってしまう。しかし、それでも彼らは大災害に立ち向かい、奮闘し続けていく。
公開日
2021年5月21日
原題
緊急救援 The Rescue
上映時間
133分
キャスト
- ダンテ・ラム(監督)
- エディ・ポン
- シン・ジーレイ
- ワン・イェンリン
- ワン・ユイティエン
- シュー・ヤン
- リー・ミンチョン
予告編
考察・感想レビュー

監督は「 オペレーション:レッド・シー 」などのミリタリーアクション映画で知られる香港出身のダンテ・ラム。
ダンテ・ラムは、従来より主人公を極限状況に追い込む手法で知られており、本作でもその手法は遺憾なく発揮されています。
本作で発生する海難事故は、油田爆発事故に飛行機墜落事故、さらには石油タンカー爆発事故など、普通の映画ならクライマックスで起こるような事故が頻発します。
どの事故も凄惨な現場となるため、常時クライマックスのような緊張感が全編に張り詰めます。
キャッチコピーに「 10分1回クライマックス 」とありますが、まさに偽りなし。
中盤で起きる飛行機墜落事故は、タイタニックのスタッフを呼んで「 タイタニック 」で使用した全長240メートルの巨大なプールに本物の飛行機を沈めるなどの大規模撮影を敢行。
VFX面でもハリウッドのスタッフが指揮を執り、アメリカの大作映画にも劣らないリアルな事故映像を実現しています。
中国・香港映画の魅力と言えばCGに頼らぬ捨て身のスタント。
とにかく火が吹き、波が荒れ狂う凄惨な現場を体当たり演技で切り抜けています。
まとめ

VFXがハリウッド級に凄いだけでなく、中国・香港映画本来の魅力もあり、キャスト陣にも注目。
主演は台湾出身のアジアを代表する大スター、エディ・ポン。
どんな役柄も爽やかに演じる彼は、熱意溢れる海難救助隊の隊長を熱演。
役作りのために恐ろしく大変な訓練や肉体改造を行ったそう。
そのおかげで、ストーリー・凄惨な事故の映像も、リアリティ溢れる一級品のビッグバジェット映画となっています。