シックス・センス(1999)

原題(英題)
The Sixth Sense
公開日
1999年10月30日
上映時間
107分
キャスト
- M・ナイト・シャマラン(監督・出演ともに)
- ブルース・ウィリス
- ハーレイ・ジョエル・オスメント
- トニ・コレット
- オリビア・ウィリアムズ
コメント
前作を製作中に書いた脚本がディズニーの最高責任者の目に留まり、映画化。
「 この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないでください 」という冒頭の字幕とともにラストの「 大どんでん返し 」が口コミで話題に。
よくも悪くもシャマランの映画人としての持ち味を決定付けた作品だ。
主人公は、患者の凶弾に倒れた精神科医。
リハビリを終えた彼が、死者を見ることのできる第六感に悩む少年の治療を通じて自身の心を癒やしていく、喪失と再生の物語。
緊張の展開が続くスリラーに編み込まれた精神科医と、ハーレイ・ジョエル・オスメント演じる少年のヒューマンドラマ。
緻密に張られた伏線。その全てが回収される衝撃のラスト。
SNSのなかった時代に、ネタバレすることなく多くの観客に決して忘れることのない映画体験を与えた。
11歳にしてアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたハーレイ・ジョエル・オスメントも注目を浴びた。
アンブレイカブル(2000)

原題(英題)
Unbreakable
公開日
2001年2月10日
上映時間
107分
キャスト
- M・ナイト・シャマラン(監督・出演ともに)
- ブルース・ウィリス
- サミュエル・L・ジャクソン
- ロビン・ライト・ペン
- スペンサー・トリート・クラーク
- シャーレイン・ウッダード
コメント
前作に続き、ブルース・ウィリスを主演に迎えた作品。
乗客131人が死亡した列車事故で、擦り傷一つ負わず生き残ったデヴィッドの元にイライジャと名乗る謎の男から手紙が届く。
「 あなたこそ自分が探し求めていたヒーローだ 」
強靭な身体能力を生かして人を救うデヴィッドは、やがてイライジャがヒーローを捜し求めるために行っていた” 衝撃の事実 “を知る。
アメリカン・コミックスのようでありながら、リアリティのある描写の中に社会病理を描き出したヒーローとヴィランの光と影には、のちの「 バットマン ビギンズ 」(2005)や「 ダークナイト 」(2008)を彷彿とさせる先見性を感じる。
サイン(2002)

原題(英題)
Signs
公開日
2002年9月21日
上映時間
107分
キャスト
- M・ナイト・シャマラン(監督・出演ともに)
- メル・ギブソン
- ホアキン・フェニックス
- ローリー・カルキン
- アビゲイル・ブレスリン
- チェリー・ジョーンズ
コメント
「 シックス・センス 」では300万ドルだった監督ギャラが、1250万ドルに跳ね上がった作品。
メル・ギブソン演じる牧師のグラハム・ヘスが、所有する農場に出現したミステリーサークルをきっかけに家族とともに次々と起きる怪奇現象に遭遇していくSFミステリー。
いくつもの超常現象――サインが意味するものは?
脚本料に史上最高値がついたことで期待値が上がりすぎていたのだろう。
ラストで明かされる怪奇現象の正体に肩透かしを喰らったという声も多かったが、結果的に2002年最も高い収益を上げた映画の1本となった。
ここからはネタバレだが、心霊スリラーさながらの怪奇現象の正体は宇宙人。
食料獲得を目的とする宇宙人の侵略を人類VS宇宙人ではなく、ある一家から見たミクロ的視点で描いた…という紹介文に、バカリズム脚本の「 ホットスポット 」を想起する読者もいるかもしれない。
シャマラン作品の魅力はその「 企画性の高さ 」にもあると思う。
ヴィレッジ(2004)

原題(英題)
The Village
公開日
2004年9月11日
上映時間
108分
キャスト
- M・ナイト・シャマラン(監督)
- ホアキン・フェニックス
- ブライス・ダラス・ハワード
- エイドリアン・ブロディ
- ウィリアム・ハート
- シガーニー・ウィーバー
- ブレンダン・グリーソン
- マイケル・ピット
- チェリー・ジョーンズ
- セリア・ウェストン
- ジョン・クリストファー・ジョーンズ
- フランク・コリソン
- ジェイン・アトキンソン
- ジュディ・グリア
- フラン・クランツ
- ジェシー・アイゼンバーグ
コメント
西暦1897年、森に棲む「 怪物 」を恐れ、森の外に出ないという「 掟 」を守って暮らしている閉塞的な共同体の人々を描くスリラー。
…と見せかけて、作り物のスリラーより、現実社会の方がよっぽど怖いことを描いている。
シャマラン初の時代劇という触れ込みだったが、ラストに明かされる衝撃の真実——実は19世紀ではなく2000年が舞台の現代劇だったという、ドッキリのお手本のような一作。