本作品は30年間、ギリアム監督が映画化を試みるも製作中止や俳優の降板で何度も頓挫。
呪われた企画ともよばれちゃってるんですがこの度、遂に完成にたどり着いた渾身の一作です。
2人の奇想天外すぎる旅物語。それでは感想いきます。
テリー・ギリアムのドン・キホーテ
あらすじ
若手CM監督のトビー。ある日、自分が学生時代に撮影した「 ドン・キホーテを殺した男 」のDVDを偶然手にする。トビーは再びその撮影を行った土地を訪れたが、驚愕。なんとドン・キホーテを演じた老人は“我はドン・キホーテだ”と完全に信じ込み騎士になりきっていた。
公開日
2020年1月24日
上映時間
133分
キャスト
- テリー・ギリアム(監督)
- アダム・ドライバー
- ジョナサン・プライス
- ステラン・スカルスガルド
- オルガ・キュリレンコ
考察・感想レビュー
好きだった点
まず一言、全部クレイジーだけど面白い!
作品全体の癖がかなり強い。
それにくわえてメイン2人の関係と展開が面白さを増幅させてます。
まず話の軸となる自称ドン・キホーテの老人(ジョナサン・プライス)
鎧着て剣かまえて風車が巨人に見えちゃう…もう完全にやばい爺さんです(笑)
そしてそのきっかけを作ってしまった若手監督トビー(アダム・ドライバー)
キホーテ(自称)に従者と勘違いされ、旅に同行することに。
終始茶番を繰り広げます。
現実は失い完全に夢に生きる男と、かつての夢は失い現実に生きる若手監督。
そんな2人の旅はたくさんの人々を混沌の物語に巻き込んでいくのです!
嫌いな点
特にはなかったですが、キャラクターと展開についていけない方は少なからずいることでしょう。
見どころ
魅力的なキャスト陣がそろってます!
マイティ・ソーなどに出演してる大御所S・スカルスガルドも久々にスクリーンでお目にかかれました。
怒ると迫力ありますね。
なかでも注目はやはりアダム・ドライバー!体当たりで演じています。
警察に捕まる、洞穴に落下、何度も落馬、いきなり殴られる、美女から往復ビンタなどなど。可哀想のオンパレード。
携帯の充電が切れてしまうシーンでは「 ファーーーック!」と雄叫びをあげてカイロレン超えのブチ切れをみせてくれます(笑)
この文章だけ読むとかなりのダメ主人公みたいに思われそうですが、かっこいいシーンもちゃんとあるので!
スター・ウォーズ新3部作で一気に知名度を上げたアダム・ドライバー。
役の幅がかなり広いので今後の活躍がとても楽しみです!
まとめ
30年間何があっても製作を続けたテリー•ギリアム監督。
夢を諦めない思い、そして強い情熱。そんな彼もまたドン•キホーテなのかも。
この作品は映画というエンターテイメントの無限の可能性が確実に詰め込まれています。
賛否がわかれている作品ほど観てみたくなる!
そういう衝動にかられる最近の映画ライフでございます。
様々な映画を鑑賞された皆様の映画ライフにおいても、この作品は強めのスパイスになることでしょう。