唐山大地震(2010)

原題(英題)
唐山大地震 Aftershock
公開日
2015年3月14日
上映時間
135分
キャスト
- フォン・シャオガン(監督)
- シュイ・ファン
- チャン・チンチュー
- リー・チェン
- チェン・ダオミン
- チャン・グォチアン
- チェン・ジン
- チャン・ツィフォン
- チャン・ジアージュン
- ルー・イー
- リー・チェン
考察レビュー
本国中国で「 催涙弾映画 」の異名を持つ本作。
2011年に日本でも劇場公開に向け試写会が開催されていたのですが、東日本大震災が発生したことにより、無期限延期となり、2015年にやっと公開されました。
1976年に実際に起こり、死者24万人の被害を出した、20世紀最大の震災。
唐山大地震のたった23秒の揺れに引き裂かれた家族の、2008年に発生した四川大地震までの32年を描いた壮大なファミリードラマです。
唐山大地震発生時に、姉弟の片方しか助けられないと言われ、時間との闘いの中「 息子を助けて 」と言ってしまった母親、瓦礫の下でそれを聞いていた姉弟、片腕を失い救出された弟、取り残され人民解放軍の手により生き返った姉。
母は自ら決断した32年前から動けなくなり、姉は「 母に捨てられた 」という深い傷を抱えながら養父母のもとで育ち、弟は生き残った者の過度なプレッシャーの中を必死で生きていた…。
全編にわたり、たくさんのさまざまな形の愛と、深くぽっかりと空いた喪失感と悲しみをひしひしと感じる作品です。
震災当時の中国は文化大革命真っ只中で、震災とは関係のないところで、政権が諸外国からの救援、援助を拒んだそうです。
その判断がなければ、この家族のような悲しみは確実に減っていたと思うと時代背景にも思いを馳せてしまいます。
登場人物全員の感情と月日の流れがとても丁寧に描かれ、映像も迫力があり、唐山大地震で全てがバラバラになり、四川大地震で運命の糸に手繰り寄せられたかのように家族が再会するという確信的構成が見事な作品です。
私の中のあなた(2009)

原題(英題)
My Sister’s Keeper
公開日
2009年10月9日
上映時間
110分
キャスト
- ニック・カサベテス(監督)
- キャメロン・ディアス
- アビゲイル・ブレスリン
- アレック・ボールドウィン
- ジェイソン・パトリック
- ソフィア・バジリーバ
- トーマス・デッカー
- ヘザー・ウォールクィスト
- ジョーン・キューザック
- エバン・エリングソン
- デビッド・ソーントン
考察レビュー
キャメロン・ディアス×アビゲイル・ブレスリン共演の映画「 私の中のあなた 」
個人的に序盤からラストまで号泣し通しで、「 脱水注意映画 」です。
白血病の姉・ケイトのために遺伝子操作されドナー・ベビーとして生まれてきた妹・アナ。
その宿命通り、アナは生まれたばかりの頃から幾度となく姉のために手術を受けてきましたが、ある日「 もう姉のために手術を受けるのは嫌だ。自分の身体は自分で守りたい 」と両親相手に裁判を起こしたのです。
家族の気持ちは一つだと信じていた母・サラにとっては青天の霹靂。
かくして、それぞれの愛がぶつかり合う法廷劇が始まります。
家族という集合体に属し、お互いを愛し、想い、それを維持し続けることは並大抵のことではありません。
筆者はこの映画に“ 家族 ”と“ 生きること ”に真剣に向き合う大切さを教えてもらいました。
原作とは違うたくさんの愛が詰まった家族の結末は、ぜひご自身の目でお確かめください。
7番房の奇跡(2013)

原題(英題)
Miracle in Cell No. 7
公開日
2014年1月25日
上映時間
127分
キャスト
- イ・ファンギョン(監督)
- リュ・スンリョン
- パク・シネ
- カル・ソウォン
- チョン・ジニョン
- オ・ダルス
- パク・ウォンサン
- キム・ジョンテ
- チョン・マンシク
- キム・ギチョン
考察レビュー
韓国を揺るがした実在の冤罪事件をもとに作られたフィクション映画「 7番房の奇跡 」
知的障害を持つ父・ヨングがある日突然、殺人事件の犯人として誤認逮捕されてしまい、幼い一人娘・イェスンと引き離されてしまいます。
しかし、子どものように純粋で優しいヨングの人柄に触れた刑務所の仲間たちは、ヨングの「 イェスンに会いたい 」という願いを叶え、ヨングが無実を獲得できるように裁判に向けて一丸となって親子を応援し始めますが・・・。
韓国の貧富の差から生まれる犯罪の闇や「 法は平等 」のもとに、障害者が一切の配慮をされずに法廷に立つことの難しさを真正面から描いており、“ 人を信じる ”力の強さが“ 悪法でも法 ”に負けてしまう流れに胸が絞めつけられます。
本作が出世作となったリュ・スンリョンと、尋常じゃないかわいさの子役カル・ソウォンの名演がまた泣けて泣けて…。
「 泣ける映画 」といえば、本作は必ず名前が挙がるほどの有名作なので、まだ見ていない方はハンカチ、ティッシュを用意してぜひご覧ください。
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