「 テッド・バンディ 」映画情報・あらすじ・レビュー、アメリカ史上最悪のシリアルキラー(実話)

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アメリカ史上最悪の殺人鬼を描いた「 テッド・バンディ 」

実際に起きた凶悪犯罪を題材にした作品は多いですね。

IQ160の天才的な頭脳と美しい容姿を持ちながら、数多くの女性を強姦・殺害した稀代の殺人鬼、テッド・バンディ。

シリアルキラーの語源ともなった彼の裏側に迫る作品です。

テッド・バンディ役のザック・エフロンの演技が、とにかく素晴らしい!

映画自体も面白いんですけど、圧倒的にすごかったです。

この記事では、ザック・エフロン演じるテッド・バンディの溢れんばかりの魅力と、作品の見どころについて語ります。

目次

テッド・バンディ

©︎テッド・バンディ

あらすじ

1969年、ワシントン州シアトル。バーで端正な容貌の男性と出会ったシングルマザーは、幼い娘と3人で新たな家庭を築く。そして、若い女性の連続行方不明事件が巷を騒がせる1974年。彼女の夫は誘拐未遂容疑で逮捕され、次々と浮かび上がる状況証拠に追い詰められていく。それでも彼女は、夫の無実を信じて待ち続けようとする。

公開日

2019年12月20日

上映時間

108分

キャスト

  • ジョー・バリンジャー(監督)
  • ザック・エフロン
  • リリー・コリンズ
  • ジョン・マルコビッチ
  • カヤ・スコデラーリオ

予告編

感想レビュー 

©︎テッド・バンディ

好きだった点

ザック・エフロンといえば、「 グレイテスト・ショーマン 」のフィリップ役。

爽やかなイケメンのイメージだったのですが、こんな演技もできるのかと衝撃。

今回もイケメンはイケメンなのですが、何せそこはシリアルキラー。

ちょっとした表情や仕草からほんのり漂う禍々しさときたら

恋人のシングルマザー・リズとその娘・モリーに優しく微笑みかけるさまも、どこか演技がかっているというか

そして、ぬめっとした闇を感じさせつつも、圧倒的に魅力的。

リズと出会ったその日に、彼女の家に泊まるのですが、翌朝フリフリのエプロンを身につけて、2人のために朝ごはんを作ってあげている姿が最高。

イケメンなのに、ちょっとあか抜けない感じが、たまらなく可愛らしい。

子どもとはしゃぎまわるバンディ、リズとけんかして捨てないでと懇願するバンディ

お前は何なんだ?と思うほど、彼は愛すべき人物として映ります。

時折見せる邪悪さも魅力を引き立てるスパイスに。

正直、本人の写真や映像を観ても、逮捕後のバンディのカリスマ的人気にピンとこなかったのですが、映画を観て、これは!となりました。

すっかりバンディの魅力の虜に

テッド・バンディのようなある種のカリスマ性のある実在の人物は、映画にすると陳腐になりがちですが、本作は素晴らしかったです。

ザック・エフロンの新境地なのでは、これ!?

嫌いな点

正直なところ、宣伝コピーの「 バンディの衝撃的な真実が明かされる 」の文句はおおげさかと。

ストーリーの上では確かに衝撃的なシーンなのですが、彼がシリアルキラーと知ったうえで観ている身としては、真実と言われるともっとすごい何かをイメージしてしまいますね。

例えば、真の動機について話したとかを想像してしまうので、肩透かし感は否めません

見どころ

バンディ自らが弁護をする法廷シーンに要注目。

蝶ネクタイをキュッと締め、マスコミや司法の前で、まるでショーのように振る舞います。

そんな彼の姿を見るために、法廷は女性ファンで満員。一連の法廷シーンからはバンディがいかに魅力的で、賢く雄弁で、そして傲慢なのかが伝わってきます。

ジョン・マルコビッチ演じる判事が「 極めて邪悪、衝撃的に凶悪で卑劣 」とバンディを評し、そのうえで、彼の才能を惜しんだ判決シーンは、心に突き刺さりました。

考察・疑問点

©︎テッド・バンディ

これまでのシリアルキラーものと違って、バンディを愛した女性の視点で、ラブストーリーのような描き方をしている点が新しい。

残虐なシーンや映像もほとんどなく、例えば「 殺害時に使ったストッキング 」といった小道具などで、バンディの犯行が説明されます。

彼の邪悪さを明示するシーンも、前半は犬にすごい勢いで吠えられる場面くらいです。

バンディの目がめちゃくちゃ怖く、夢に出てきそうですが。

そのソフトな表現こそが、観るものの想像力を掻き立てるとともに、「 バンディ=凶悪犯 」というイメージを徐々にぼやかしていきます。

テッド・バンディについて割と詳しい私でさえ、「 本当に彼は凶悪犯なのか? 」と思ってしまうほどに。

それだけに、ラストでリズとバンディが対峙するシーンはずしっと重かったです。

「 信じる 」ということの難しさ、残酷さを突きつけられ、そしてバンディのおぞましさを再認識しました。

シリアルキラーものの新しい表現を生み出した作品として、語り継がれるのではないかと個人的には思っています。

また、バンディの生い立ちや若き日の失恋に触れていないのも、賛否は分かれるかと思いますが、良かったと思います。

そこを描いてしまうと、恋人のリズ視点の映画であるという軸がぶれてしまいますし、「 だからバンディは凶行に及んだ 」と観客が悪い意味で納得してしまいそうなので

まとめ

©︎テッド・バンディ

今までシリアルキラーものはたくさん観てきましたが、新しい切り口ですごく面白かったです。

実際の事件をもとにした映画が好きな人、役者の演技重視の人には、特におすすめです。

ザック・エフロン最高ですし、エグいシーンも少ないし、108分と短めなので、騙されたと思って観てみてください!

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