リトル・モンスターズ(2019)

原題(英題)
Little Monsters
公開日
2020年1月10日
上映時間
93分
キャスト
- エイブ・フォーサイス(監督)
- ルピタ・ニョンゴ
- アレクサンダー・イングランド
- キャット・スチュワート
- ジョシュ・ギャッド
考察レビュー
ルピタ・ニョンゴ演じる幼稚園の先生が園児たちを引率する遠足先で、ゾンビパンデミックが起きます。
大人たちが園児たちのために「 楽しい遠足 」を演じながらゾンビと戦うという設定が、本作のおもしろさですね。
似たような設定で、子どものために嘘をつき続ける「 ライフ・イズ・ビューティフル 」(1997)という傑作を思い出しました。
主人公はヘビメタを崇拝する、マイティ・ソーの出来損ないのような男(失敬)で、甥っ子の通う幼稚園の遠足にルピタ・ニョンゴ先生目当てで付いていきます。
グロいシーンをあえて見せずにケアと成長を主題としているのが、ゾンビ映画の世界では斬新です。
見どころ(聴きどころ)は、先生がテイラー・スウィフトの曲をウクレレで演奏するシーン。
ちなみに、楽曲は事務所からNGを出されたのに、ルピタ本人が「 この曲でないといけない 」という信念からテイラー本人にメールをし、OKをもらったというエピソードがあります。
多幸感溢れるファミリー向けの作品でした。
アイアムアヒーロー(2016)

公開日
2016年4月23日
上映時間
127分
キャスト
- 佐藤信介(監督)
- 大泉洋
- 有村架純
- 長澤まさみ
- 吉沢悠
- 岡田義徳
- 片瀬那奈
- 片桐仁
- マキタスポーツ
- 塚地武雅
- 徳井優
- 風間トオル
考察レビュー
日本のゾンビ映画もいよいよ世界レベルに来たな、と初めて感じた作品です。
作り物感が感じられないのは、「 GANTZ 」シリーズの実写映画も手掛けた佐藤信介監督の手腕でしょう。
脚本がゾンビ漫画のいいとこ取りというのが贅沢ですが、主人公も原作にそっくりなのがポイントですね。
猟銃マニアのダメダメな漫画家が成長していくという構図は、前述の「 リトル・モンスターズ 」にも似ています。
ただし、本作はファミリー向けではなく、ガンガンにゴア描写やゾンビ破壊シーンが登場するので要注意です。
原作漫画と比較してみるのも楽しみの一つですね。
ゾンビの中心で、愛をさけぶ(2018)

原題(英題)
Zoo
公開日
2019年7月23日
上映時間
95分
キャスト
- アントニオ・トゥーブレン(監督)
- ゾーイ・タッパー
- エド・スペリーアス
- アントニア・キャンベル=ヒューズ
- ヤン・ベイブート
考察レビュー
邦題はなかなかに最悪ですが、「 愛 」の大切さや夫婦の倦怠期の危機を乗り越えるためのポイントなどを学べる作品です。
密室で生き残るために毎日を楽しむというハメの外し具合が飛び抜けています。
最愛の人が徐々にゾンビ化してしまったらどのような選択をするかという点で、色々と考えさせられます。
親子愛がテーマの「 カーゴ 」(2018)や、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の「 マギー 」(2014)にも通じますね。
愛こそ全て。
言葉にするだけでは実現しないことも、相手を思いやる気持ちが強ければ、愛と行動に繋がるのかもしれません。
もしかしたら邦題も、これはこれで言い得て妙なのかも…?
まとめ
ゾンビ映画をまとめて見ていくと、これまで一緒くたにしていたイメージが払底されるようでした。
ジャンルにこだわらず、恐れずに見てみると、その懐の広さに気付きを得られるかもしれませんね。
余談ですが、「 プラネット・テラー in グラインドハウス 」(2007)の作中で、人間の眼球にゾンビの血を浴びせて感染させるというシーンを見た翌朝に、目が真っ赤に充血していました。
とうとう「 ゾンビ書きがゾンビになってしまった 」か、と途方に暮れ、眼科に足を運んだのでした。
診断名は、ただの結膜炎でした。ほっ。

文・ライター:張守基
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