公式確認から65年。
忘れてはならない日本の歴史。
日本の四大公害病の1つ、水俣病。
熊本県水俣市、現地で取材と撮影を重ねたNYの写真家ウィリアム・ユージン・スミス。
彼は如何にして水俣の実態を世界に知らしめたのか?
プロデューサーとしても名を連ねているジョニー・デップ主演、真実の物語。
MINAMATA ミナマタ
![MINAMATA ミナマタ](https://chicosia.com/wp-content/uploads/2021/10/スクリーンショット-2021-10-26-11.25.24.jpg)
あらすじ
1971年、ニューヨーク。かつて絶大な評価を受けながらもその後荒んだ生活を送っていた写真家ユージン・スミスは、熊本県水俣市の公害の取材を頼まれる。水銀の毒性に冒された子供たち、激しい抗議運動、それを力で押さえつける工場側。そんな光景に向けてシャッターを切り続けるユージンだったが、ある事がきっかけで自身も危険な目にあう。追い詰められた彼は、ある提案のもとで自身の人生と世界を変える写真を撮る。
公開日
2021年9月23日
原題
Minamata
上映時間
115分
キャスト
- アンドリュー・レビタス(監督)
- ジョニー・デップ
- 真田広之
- 國村隼
- 美波
- 加瀬亮
- 浅野忠信
予告編
公式サイト
考察・感想レビュー
![MINAMATA ミナマタ](https://chicosia.com/wp-content/uploads/2021/10/スクリーンショット-2021-10-26-11.26.21.jpg)
半世紀以上前、「 チッソ 」の工場排水が海を汚し、水俣の人々を苦しめた問題。
住民たちが立ち上がり、そして1人の写真家も同じように立ち上がりました。
主演のジョニー・デップといえば、
「 ジャック・スパロウ 」
「 エドワード・シザーハンズ 」
「 ウィリー・ウォンカ 」
などなど、映画史にバッチリ残る数々のアイコン的なキャラクター。
世界的にもそんな印象が強いハリウッドスターなのではないでしょうか。
そんなデップが今回演じたのは、実在の人物ユージン・スミス。
現在もなお注目されている偉大なフォトジャーナリストです。
報道写真家としてさまざまな功績を評価されてきたユージン。
彼が挑んだ最後の作品が、水俣になります。
海外メディアでは「 デップが役に消える 」と評していましたが、まさにその通り。
とことん徹底した役作り。
白髪、不精ヒゲ、そして鋭い眼差しの風貌はジョニーデップではないもはや別人のよう。
また、日本を舞台にした今作において「 日本人に演じてもらいたい 」というアンドリュー・レヴィタス監督の強い意向も。
ハリウッドでおなじみとなってきた真田広之をはじめ、國村隼、美波、そして浅野忠信ら国際的に実力のある日本人俳優たちが共演しています。
「 写真は撮られる者だけでなく、撮る者の魂すら奪う。だから本気で撮れ 」
劇中のユージンの言葉です。
写真で伝える事ができる多くの思い、そして写真の可能性を感じさせてくれます。
まとめ
![MINAMATA ミナマタ](https://chicosia.com/wp-content/uploads/2021/10/スクリーンショット-2021-10-26-11.27.49.jpg)
エンディングでは福島第一原発事故をはじめ、世界各地の環境汚染問題の事例が映像と共に流れます。
こうした工業汚染が、いかに世界中で人々を苦しめているのか。
この映画を通して世界が再度、問題に目を向ける機会になればと思います。
現在も、闘い続けている人々がいることを忘れてはなりません。