ゾンビ映画といえば、怖い、グロい、野蛮というイメージがあるかもしれません。
しかし、恐れずにゾンビワールドに足を踏み入れてみると、たくさんの魅力が詰まっていることに気が付くはずです。
なぜ、人はゾンビに惹かれるのか?
この記事では、ゾンビ映画を楽しむための10作を選んでみました。
おすすめ作品10選
- ゾンビ(1978)
- ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 死霊創世紀(1990)
- ドーン・オブ・ザ・デッド(2004)
- ショーン・オブ・ザ・デッド(2004)
- 新感染 ファイナル・エクスプレス(2016)
- ゾンビランド ダブルタップ(2019)
- REC レック(2007)
- リトル・モンスターズ(2019)
- アイアムアヒーロー(2016)
- ゾンビの中心で、愛をさけぶ(2018)
ゾンビ(1978)

原題(英題)
Dawn of the Dead
公開日
1979年3月(日本初公開)
上映時間
115分
キャスト
- ジョージ・A・ロメロ(監督)
- デビッド・エムゲ
- ケン・フォリー
- スコット・H・ライニガー
- ゲイラン・ロス
- トム・サビーニ
- デビッド・クロフォード
- デビッド・アーリー
- リチャード・フランス
- ダニエル・ディートリヒ
- フレッド・ベイカー
- ジェームズ・A・バフィコ
- ロッド・スタウファー
- ジョセフ・ピラトー
考察レビュー
今日のゾンビ映画のスタイルを作り上げたのは、「 ゾンビ映画の父 」とも言えるジョージ・A・ロメロによる本作でしょう。
ロメロ監督のゾンビ映画デビュー作「 ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 」(1968)から10年後、消費社会に対する怒りを込めて、続編として作られました。
生存者たちが、ゾンビから逃れ、ショッピングモールで好き放題に遊び回るシーンが象徴的です。
ちなみに「 ゾンビ 」というタイトルで日本に入ってきましたが、作中にゾンビという単語は出てきません。
原題は「 ドーン・オブ・ザ・デッド 」
25年後には、ザック・スナイダー監督が、原題をそのまま使ったリメイク版をヒットさせています(後ほど紹介)。
前作、本作、そして3作目の「 死霊のえじき 」(1985)とあわせて、ロメロ初期3部作と呼ばれています。
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 死霊創世紀(1990)

原題(英題)
Night of the Living Dead
公開日
1991年12月14日
キャスト
- トム・サビーニ(監督)
- パトリシア・トルーマン
- トニー・トッド
- トム・トウルズ
考察レビュー
ゾンビという名前は、ハイチのブードゥー教における呪術によって操られる人間をそう呼んだことが由来で、ゾンビ映画としては「 恐怖城/ホワイト・ゾンビ/ベラ・ルゴシのホワイト・ゾンビ 」(1932)が最初に作られたものだとされています。
そのゾンビ映画に革命を起こしたのが、ロメロのデビュー作「 ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 」(1968)です。
低予算かつ出演者もスタッフも素人、そしてストーリーも平凡ながら、露骨な残酷描写と冷徹な人間ドラマ、グロテスクと伝染性、カニバリズムという新しい設定が、今日のゾンビモデルを生み出しました。
そのリメイク版が本作。サブタイトルが付いていればリメイク版です。
オリジナルで特殊メイクを担当したスタッフが監督を務め、脚本は本家のロメロ。
オリジナルと比較しながら見ても楽しいですね。
モノクロからカラーになったことは大きな変化ですが、女主人公のキャラ変、ラストの展開など、どちらかというと大衆受けしやすい改変となっているので、初心者には先にリメイク版をおすすめします。
ドーン・オブ・ザ・デッド(2004)

原題(英題)
Dawn of the Dead
公開日
2004年5月15日
上映時間
100分
キャスト
- ザック・スナイダー(監督)
- サラ・ポーリー
- ビング・レイムス
- ジェイク・ウェバー
- メキー・ファイファー
- タイ・バレル
- マイケル・ケリー
- ケビン・ゼガーズ
- マイケル・バリー
- リンディ・ブース
- ジェイン・イーストウッド
- インナ・コロブキナ
- R・D・レイド
- キム・ポイリアー
- マット・フルーワー
- ジャスティン・ルイス
- ハンナ・ロックナー
- ブルース・ボーン
- スコット・ライニガー
- トム・サビーニ
- ケン・フォリー
考察レビュー
元祖「 ゾンビ 」の原題と同じ「 ドーン・オブ・ザ・デッド 」
つまり、リメイクではあるのですが、リエンビジョン(再想定)と言えるほどの、大胆なイメチェンを行っています。
元祖との相違点で最大のものは、何といっても走るゾンビ。
今でこそ走るゾンビには驚きませんが、当時、映画館で初めてダッシュするゾンビの大群を見たときは、「 走るんかーい 」と、心の中でツッコミ入れちゃいましたよ。
ショッピングモールに立てこもるなど、ゾンビ映画の定番を守りつつも、換骨奪胎を行い、新しいブームを引き起こした点で評価される作品だと思います。
ところで、ゾンビはいつから走り始めたのでしょうか。
本作に先立ってダニー・ボイル監督の「 28日後… 」(2002)で登場しています。
もっと遡ると、ゾンビパロディー映画の「 バタリアン 」(1985)にも登場していたので、こちらが元祖でしょうか。