こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@LEDMAXI)さんからの投稿レビューです。
「 継承 」 の物語である。
ヤクザも家族も一貫した魂は受け継がれる。
ヤクザと暴力団は似て非なる物。
暴力団は「 継続 」 を求める。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ヤクザと家族 The Family

公開日
2021年1月29日
上映時間
136分
キャスト
- 藤井道人(監督/脚本)
- 河村光庸(製作総指揮)
- 綾野剛
- 舘ひろし
- 尾野真千子
- 北村有起哉
- 市原隼人
- 磯村勇斗
- 菅田俊
- 康すおん
- 二ノ宮隆太郎
- 駿河太郎
- 寺島しのぶ
- 小宮山莉渚
- 岩松了
- 豊原功補
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 5]映像[/value]
[value 5]脚本[/value]
[value 5]キャスト[/value]
[value 5]音楽(BGM)[/value]
[value 4]リピート度[/value]
[value 3]グロ度[/value]
[value 5 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

好きだった点
ストーリーの段落的な切替に対して挿入される景色が象徴的。
今回は「 海と空 」 と「 煙を吐く煙突 」
この「 煙 」 のシーンは、パンフレットの解説にもあるのだけど、感じた通りで3つの時代を象徴する。
- 第1章=煙に巻いてきた人生(本質的なことから逃げてきて、ヤクザに居場所を求める)
- 第2章=狼煙をあげる人生(自分の大切な人や家族のために立ち上がる)
- 第3章=煙たがられる人生(ヤクザ=反社として排除される)
嫌いだった点
基本的にスターサンズ作品(監督と製作総指揮)は、公権力や既得権益に安住しようとする者達の癒着に憤懣を抱いていると感じる。
その処理は作品としては実質的なんだけれど、もっとスカッとする処理もと思ってしまった。
でも、その演出だと物語が軽くなってしまうから本演出で問題なし。
見どころ
「 継承 」とは「 家族 」として魂を受継いでいく。
怒りも痛みも義も信も忠も仁も、愛も優も笑も「 継承 」される。
「 家族 」はそもそも他人と他人の繋がりから生まれる。
社会は家庭を家族として曖昧に捉えてるのではないか?
今、目の前にある「 普通の家庭 」は、そこに存在する人々の奇跡的な特別な繋がりから生まれている。
もしソコから離れ、残された人生は残酷な煙に覆われてしまう。
しかし、煙を突き抜ければ、また空から注ぐ陽射しに!
その陽射しを反射し煌めく水面が見えてくる。
気付けば光指し示す道は、目の前にあることを信じたい。
考察レビュー

僕はヤクザと暴力団は似て非なるものだと思ってる。
俗にヤクザと呼ばれるけど、本来は「 任侠 」 に生きるモノ達。
地域地域の特性に合わせて民事不介入な警察組織とは別に「 事 」を納める集団。
例えば、神社の縁日で出店するテキ屋。
作業現場で人を手配し無職者に日常生活を与える。
暴れ勝手放題のチンピラを粛清し管理する。
そうやって地域社会のギリギリの清浄化を支える存在を、暴力団や反社会的組織と一括りにする日本国の法律とは?
まとめ

違法薬物を販売し、権力の裏を担い一般人を脅かす暴力団も多く存在する。
だが、暴対法が強化されると社会が変化し始めた。
当時の新宿歌舞伎町裏から新大久保にかけては中国系やロシア系マフィアがシノギを削る暗黒時代。
チーマーからカラーギャングとガキの抗争が激化し、そのOBは今や半グレと呼ばれる裏組織化され、公権力で押さえきれない組織に。
今作でもこのヤクザと暴力団の違いを黙に語っている。
「 継承 」と「 継続 」の本質は異なる。
だから「 ヤクザと家族 The Family 」