映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@テオ)さんからの投稿レビューです。
スペインから新たな「 呪いの家 」系映画がやってきました!
家で次々に起こる怪奇現象…。
それは果たして幻聴なのか?
それとも…。
スペイン版「 死霊館 」とも言うべき今作品の魅力に迫っていきます。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ボイス 深淵からの囁き

公開日
2020年11月27日
原題
Voces
上映時間
98分
キャスト
- アンヘル・ゴメス・エルナンデス(監督)
- ロドルフォ・サンチョ
- アナ・フェルナンデス
- ラモン・バレア
予告編
なし
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
感想レビュー

好きだった点
今作は呪われた家に住んでしまったある家族を襲う怪異の数々と、それを科学的アプローチで解明しようとする親子の話が絡んでいきます。
このプロットを聞くと、やはり思い出されるのはジェームズ・ワン監督の「 死霊館 」
今作品は「 死霊館 」以上にハードで容赦ない展開が大きな魅力となっています。
精神分析医の女性が無惨に死んでしまうシーンからスタート。
ジワジワとダニエル一家を追い詰めるのかと思いきや、息子エリックが序盤で無惨に死ぬのはビックリしました。
目的の分からない家に憑く「 何か 」
かなり凶悪な存在だと思い知らされます。
その邪悪な存在はエリックに擬態して、父ダニエルや妻サラの心に取り憑いていきます。
ここで登場するのが心霊研究家ヘルマンと娘ルース、「 死霊館 」でいうならウォーレン夫妻ですね。
彼らは科学的アプローチで「 幽霊の存在」 を認識していきます。
熱感知カメラで明らかに誰か映っているのに、通常のカメラでは誰も映っていないのは、「 透明人間 」を彷彿とさせるが不気味さを感じました。
その中でサラが殺されたり、ヘルマンが幻覚を見せられて自分の腕を切ってしまったりと、家に憑く悪霊は彼らを圧倒します。
やがて悪霊の正体が魔女裁判にかけられ、悲惨な最後を辿った女性という辺りも「 死霊館 」を連想させる。
クライマックスでは、悪霊を倒すべく動き出しますが、ダニエルとルースはある誘惑を受けて試されます。
ここで悪霊のずる賢さが発揮されますが、ルースはこの誘惑に打ち勝ち、ダニエルは心が負けてしまう。
結局、ルースも悪霊に操られてしまいますが、この2人の違いは重要です。
ヘルマンの活躍により魔女を燃やすことで全てが解決。
と思いきや、ラストに明かされる「 ある真実 」
そこまで追い詰める!?
という非常に意地悪なオチ。
前述したように、ダニエルは誘惑に負けてしまいます。
息子を思う彼の心の痛みは同情しますが、彼の心の弱さがこの「 オチ」 に繋がっていたのだなと。
ホラー映画では、幽霊の生前の姿を映して同情させる存在にすることがあります。
ですが今作品は逆で、どんどん幽霊の邪悪さが増していき、クライマックスで「 悪霊の勝利 」で終焉。
人の心の弱さと、それにつけ入る邪悪さを一貫して描いたことが今作の魅力だと思いました。
嫌いだった点
音で突然ビックリさせるような心臓に悪い見せ方が非常に多い。
そういう系が苦手な人は注意が必要。
基本的にどこかのホラー映画で見たような演出がほとんどです。
見せ方は上手いのでハラハラはしますが、新鮮味がなかったのが正直な感想。
予想を裏切るような、独自の怖がらせ方に挑戦して欲しかったという欲が出てしまいました。
見どころ
息子の死を受け入れきれていないサラが、エリックの部屋に戻ってくるシーン。
ここで、ベッドの下を覗いたら足があって上を見たら誰もいなくてを繰り返し、いつ幽霊がアタックしてくるのか?
ベタとはいえ、観客を焦らさせながら恐怖を煽るこのシーンは面白かった。
何よりあの後の彼女の身に起きたことを含めて、相手の幽霊がいかに邪悪かを表す良いシーンだと思いました。
考察レビュー
あくまで科学的なアプローチで未知の存在を捉えるくらいでしたが、次回は音を使った対幽霊用兵器など、超能力者が登場すると面白くなりそう。
最後に示される悪魔の存在は?
続編の敵と考えられます。
ヘルマンの妻ソフィアの無惨な死に方とは一体何なのか?
実はこの悪魔が関与しており、ヘルマン親子の過去と絡み合うような続編になるのではないでしょうか?
まとめ

「 呪われた家 」系列のいいとこ取りの作品。
ホラー好きにオススメです。
ただし心臓にはご注意を…。
さて、これは新たなホラーシリーズとなれるのか?
ヘルマン親子の今後に注目していきたい。