「トキワ荘の青春 」考察レビュー、若き日の手塚治虫や赤塚不二夫(漫画家)が暮らしたアパートがあった

当ページの画像はIMDbまたは公式サイトより引用
トキワ荘
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こんにちは、Johnです。

映画ライフ楽しんでますか?

今回は、ペンネーム(@ayahhi)さんからの投稿レビューです。

静かな映像の中にハッキリと刻まれる漫画家を目指す青年の運命の重さ。(希望も残酷さもはらんだ作品)

画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

目次

トキワ荘の青春

トキワ荘の青春
©トキワ荘の青春

公開日

2021212

上映時間

110

キャスト

  • 市川 準(監督)
  • 本木雅弘
  • 大森嘉之
  • 古田新太
  • 生瀬勝久
  • 阿部サダヲ
  • 桃井かおり

予告編

公式サイト

トキワ荘の青春

作品評価

[rate title=”5つ星”]

[value 3.5]映像[/value]

[value 4]脚本[/value]

[value 5]キャスト[/value]

[value 3]音楽(BGM)[/value]

[value 2]リピート度[/value]

[value 1]グロ度[/value]

[value 3.5 end]総合評価[/value]

[/rate]

感想レビュー

トキワ荘の青春
©トキワ荘の青春

好きだった点

漫画家を志す青年たちが、お金はなくても夢はあるという情熱で、互いに支えあいながら暮らす様子が微笑ましいです。

同じ目標を持っている者同士なので、競争心が芽生えそうなものですが、トキワ荘の住人たちは皆が良心のある人たちで、互いの成功を祈りあっているところが好ましかったです。

売れ始めた石ノ森章太郎が、なかなか芽が出ない赤塚不二夫の実力を編集者にそっと教えてあげるシーンや、それを素直に感謝し頭角をあらわす赤塚不二夫の様子などは、

「 こうしてあのビッグネームが生まれたのか 」と興奮を覚えました。

やがて漫画界から去ってしまう寺田が、手塚治虫を追って上京してきた藤子不二雄らに対し、初対面にもかかわらず食事を作ってやったり、

同じ布団で寝たりする様子などは、現代であれば警戒心がなさすぎる行為でしょう。

しかし、昭和30年代の戦後復興ムードの中では、こうした助け合い精神があったのかもしれないな、と温かい気持ちになりました。

嫌いだった点

映画の本筋からは外れてしまいますが、昭和30年代ゆえに、女性の描き方がいかにも「 家事・炊事をする人 」と描かれているのには嫌悪感がありました。

トキワ荘の青年たちをとりまく出版社の編集者も、編集室にいるのも男性ばかり。

この時代の女性たちは、今よりも一層、生き方を制限されていたのだろうな、と重い気持ちになりました。

見どころ

トキワ荘で暮らす青年たちを演じる役者たちは、実年齢が遥かに上。

  • 本木雅弘・古田新太:56
  • 阿部サダヲ:51
  • 生瀬勝久:61

演じている姿のなんと若々しいこと!

意外や意外、自然に青年に見えてしまうのです。

メイク等の進歩もあるのかもしれませんが、やはり役者魂ということなのでしょうか。

体の動きや言葉の使い方なども、青年そのものという感じがして驚きました。

全編を通して盛り上がりどころには乏しいですが、美しく落ち着きのある映像は価値が高いと思います。

考察レビュー

トキワ荘の青春
©トキワ荘の青春

なかなか芽が出なかった赤塚不二夫の部屋がやたらと陽当たりだけは良かったというエピソードは、その後の彼の人生が開けていくことを予言していたかのように感じました。

それは、物を作る人間の宿命のようなものをあらわしていたように感じます。

才能や実力があることと、それを発揮して世に出られるかどうかということは、残酷なことに一致はしないのだろうなと思います。

その明暗を分けるのは、その人が持つ「 陰と陽 」のようなものなのかなという想像をさせるシーンでした。

途中でトキワ壮に唯一の女性として現れる「 ミズタニ 」という漫画家は、いったい何のために来たのだろう?とよく分かりませんでした。

結局は男性ばかりのトキワ荘の居心地が悪く、すぐに去ってしまうのですが、やはりそこは男性ならではの楽園だったという描写だったのでしょうか?

まとめ

©トキワ荘の青春
©トキワ荘の青春

トキワ壮で暮らす青年たちの理想と運命。

静謐で淡々とした映像が、よけいにその「 逃れられなさ 」のようなものを強調しています。

古き良き時代を描いたようで、実はどの時代にも不変の事実を描いた作品だと思いました。

トキワ荘

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