今回は、ペンネーム@サラダさんからの投稿レビューです。
謎だらけのSF作品。
夢の中から剣や王冠などの財宝を現実世界に持ち帰り、その財宝を売って大金を手にする主人公の物語。
しばらく思い通りの羽振りのいい生活をしていたが、その代償とは…。
スーパー・ミー

公開日
2021年5月8日
上映時間
103分
キャスト
- チャン・チョン(監督)
- ダレン・ワン
- ソン・ジア
- ツァオ・ビンクン
予告編
なし
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
感想レビュー

序盤では、夢と現実を行き来できる主人公の能力のようなものに対して、正直チープな話だなと感じていました。
しかし、そこからの展開はなかなか面白く、ハラハラしました。
主人公のピュアな部分と、大金を手にした人間の変貌っぷりが交差していて、緩急ある作品でした。
どこか物足りなさや、表面的なストーリーしか描かれていないと感じる部分も多かったです。
なかでも、主人公は期待されながらも、なかなか筆が進まない脚本家だったが、そのことについては詳しく触れられませんでした。
ところどころで、いい脚本を書きあげたシーンがあったり、賞を取ったりすることもあったのですが、それで彼は嬉しかったのか、本当に評価される脚本だったのか、大きく省かれていたような気がしました。
私はヒーローものや、アクション系が好きなのですが、今作は多く要素が入り混じり、どれ分類されるのか分からない。
好きだった点
簡単にお金が手に入るだけで終わるわけないよな…。
という予測は誰しもつくと思うのですが、その代償やどんでん返しはいつ起こるのだろうと待ちながら見ていたので、その点では途中で飽きることがなかった。
主人公の演技力と見せ方が凄かったです。
最初は売れない脚本家の冴えない男性だったのですが、お金を手にして綺麗に身なりを整えたら、ハンサムな仕事のできる男性に変身。
その瞬間は驚きました。
調べたら主人公の俳優さんはまだ30歳だったので、これからもずっと活躍していくんだろうなと思える容姿、演技でよかったです。
主人公が想いを寄せる女性も、少し年上で落ち着いていたのが観ていて心地よく、この映画に深みを持たせてくれていたと思います。
嫌いだった点
終盤でヤクザ映画のような展開になったのは、早送りしたくなるような場面でした。
血や殺し合いみたいなシーンが苦手な人には、あまりおすすめできません。
あくまで個人的な感覚ですが、ひとつひとつの出来事や展開が、省かれていたり短かったり、ストーリーの起承転結の配分がいまいちだったかなと思いました。
普通の生活に戻ったあとは、伏線が回収されたり相手役の女性との和やかなシーンがあったのですが、最後の最後に続きが想像できないようなシーンで終わったので、思わず首をかしげそうになりました。
面白いのですが、エンターテイメントとして気軽に見る気持ちで丁度いいのかもしれません。
全体的には、SFの世界と現実世界が入り混じる面白い脚本でしたが、仕組みや原因みたいなものはよく分からなかったので謎が残りました。
きっとこの映画では、お金に惑わされて人生を間違った方向へ進めてしまうと、結局はバッドエンドになるのだと伝えたかったのかも…?
まとめ

中国映画は、かなりひさしぶりに鑑賞。
独特な世界観があり、これをどう見ている人に響かせたい、楽しんでもらいたいのか、私はそういった視点から考えてしまいました。
他の人の考察が読みたくなります。
謎が多いので、ある意味であとを引く作品でした。