映画ライフ楽しんでますか? 今回は、ペンネーム@小松糸さんからの投稿レビューです。
売れないカメラマン小山田と、売れないモデル田中ユカ。
ふたりが過ごした日々の記録。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
猿楽町で会いましょう

公開日
2021年6月4日
上映時間
121分
キャスト
- 児山隆(監督)
- 金子大地
- 石川瑠華
- 栁俊太郎
- 小西桜子
- 長友郁真
- 大窪人衛
- 呉城久美
- 岩瀬亮
- 前野健太
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 3]映像[/value]
[value 4]脚本[/value]
[value 4]キャスト[/value]
[value 3]音楽(BGM)[/value]
[value 1]リピート度[/value]
[value 1]グロ度[/value]
[value 3 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

最初に出てきた感想は「 こんな映画だったの? 」
ポスターは青春ムービーっぽいし、タイトルからも想像できないほどドロドロ。
R15の作品だけど、色んな意味で想像を裏切られた。
個人的に、男性側(小山田)に感情移入が止まらなかった。
息を吐くように嘘をつくユカ。
心の底では疑ってる、でも信じたい。
その間で揺れ動く繊細な心理表現が見事だった。
ひとことでまとめるなら「 ネオン・デーモンのモブ視点 」
ネオン・デーモンのジェシー(エル・ファニング)は、この映画の久子(小西桜子)だ。
田舎から芸能界に憧れ上京。でも芽が出ずに、久子に誘われた危ないアルバイトでお金を稼ぐ日々。
泥のような生活の中で、ユカは小山田と出会う。
付き合いたての二人の空気感は初々しくて好きだった。でも段々とズレが生まれる。
久子が小山田に写真を撮ってもらうシーンにて。
久子が「 田中ユカって知ってます?」
「 小山田さんがあの子を撮った写真を見て、オファーしたんです。」
「 わたしも、あの写真みたいになれたかな。」
先に芸能界に羽ばたいていった久子のことを妬むユカ。
でも久子自身も、ユカに対して憧れを抱いていたのだ。
ないものねだりの世界。
きっと彼女たちは、何を与えられても満足しない。
まとめ

芸能界が全てこの映画のようなことが起きる場所だ、とは到底思えないが、どの業界においても自衛は鉄則。
一度踏み込んだら簡単には戻れない、底知れぬ欲や沼が待っているのだと思った。
最後、あの紙に何が書いてあったのか、映画の中では明かされない。
明かされないからこそいい。わたしはきっと「 猿楽町で会いましょう 」だと思う。