映画ライフ楽しんでますか? 今回は、ペンネーム@LEDMAXIさんからの投稿レビューです。
老年期に至る達観と厭世に少年期の夢や希望は勝る。
老若男女と世代や性別で魅入る視点は違えども、感じ入る思いは共有できる。
貴方が忘れようと棄ててしまった記憶の旅をしてみよう。
画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった

公開日
2021年11月12日
上映時間
152分
キャスト
- 末原拓馬(脚本・演出)
- さひがしジュンペイ
- 塩崎こうせい
- 末原拓馬
- 高橋倫平
- わかばやしめぐみ
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 3.5]映像[/value]
[value 4]脚本[/value]
[value 4.5]キャスト[/value]
[value 3]音楽(BGM)[/value]
[value 3]リピート度[/value]
[value 1]グロ度[/value]
[value 4 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

本舞台はコロナ禍のピークから徐々に感染現象に移行していく中で、劇団おぼんろの19回目として公演された。
2021年11月の週末、池袋のMixalive TOKYOで映像作品として過去作品やトークショーも行われる。
本舞台を鑑賞して感じたのは、もっと多くの劇団おぼんろ作品で世界観に没入したいと思った。
本舞台は映画好きなら「 スタンド・バイ・ミー 」や「 グーニーズ 」的な幼年期のジュブナイルに例えるだろう。
僕としては2016年の「 幸せなひとりぼっち 」に例えたい。
分断された過去と現時を結ばない時間の経過。
先ず感じたのは、老齢者の倦怠と厭世と忘却からの“死”の切望と眠りの中の「 走馬燈 」
走馬燈は死の直前ではなく、生命存続のキッカケを意識させる魂の声に他ならない。
彼が長い年月全てを拒絶してきたのは忘却した「 何か 」だったのは冒頭で想像できる。
何故なら物語が始まる前に語られるネタバレ「 夢オチ 」告知。
タイトルからも解るように、主人公の夢の中で起きる出来事が現実の過去に左右される。
夢で現れる彼等は彼の中で特異点的として彼の人生に強大な影響を与えていた。
同様に彼の彼による思いとして彼等は彼を常に見守っていたのかもしれない。
自我と彼我の共有。
ユングの言う「 集合的無意識 」による結合とも言える。
それを認め、拒絶する繰り返しが彼の人生だったのだろう。
こんな考察をしてしまうと小難しい舞台と思われるだろうが、演出や脚本そしても言葉遊びや昭和や平成を含みながら解りやすく楽しい。
舞台だからこそ成り立つ「 説明過多 」と「 説明不足 」の妙を愉しんで欲しい。
夢の中の少年少女は精神はそのまま年月と共に大人びた。
現実の心を止めた老年は常にぶれている。
そう大人に成ったつもりの僕等は…。
大人?
子供?
それとも…。
まとめ
もしも、映画化されるなら脚本をブラッシュアップして「 パコと魔法の絵本 」や「 下妻物語 」等の中島哲也監督が製作するとなかなか面白い作品になり、劇団の知名度も更に飛躍するのではないか?