
英文学を嗜む方々に人気の、シェークスピアに並ぶ、ジェイン・オースティンの遺作「 説得 」を原作とする映画です。
「 傲慢と偏見 」「 エマ 」等で人気の作家ですが、今作もなかなか面白い恋愛小説、いや恋愛映画となっております。
主演は、フィフティ・シェイズシリーズで有名なダコタ・ジョンソンです。
今作では、ヌードや濡れ場は全くありませんが、彼女の魅力がたっぷり表現されております。
画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
説得


公開日
2022年7月15日
原題
Persuasion
上映時間
109分
キャスト
- キャリー・クラックネル(監督)
- ダコタ・ジョンソン
- コズモ・ジャーヴィス
- ニキ・アムカ=バード
予告編
なし
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー


原作は、1818年に書かれた小説です。
映画の作り、セットや服装等、も19世紀の英国が舞台になっています。
主人公の父親や兄弟等は、古いタイプの人間像で、現代のパワハラやモラハラ・セクハラが理解できないオヤジのようです。
主人公のアンは現代人の感覚を持っていて、仕事はできて知恵も働くのに会社で報われない社員のようです。
そんな19世紀のアンが、現代でも通じるラブストーリーを展開します。
アンは殆どの観客にとって親近感があり、感情移入しやすい役柄で描かれています。
今作では主人公がカメラ目線でナレーターをします。
この映画はその説明ゼリフのときのダコタ・ジョンソンがキュートで可愛い。
カメラ目線で話してくるので、私のために説明してくれているかと勘違いしてしまいます。
彼女の魅力全開の演出で、とても素敵でした。
題名の説得(Persuasion)は、相手を口説き落とすような前向きの意味ではなく、真逆でやらないことを選ばせる後ろ向きの意味が強いです。
設定では、アンはウェントワース(主人公の相手役)と婚約するも、家柄や金持ちではないことで周りに説得され、婚約を解消してしまいます。
これ、全体を通して大事な設定なのですが、今作ではサラッと「 名作だからみんな知ってるでしょ?」的な感じで深掘りされません。
説得されて壊れてしまった感情や関係よりも、日常に起きる様々な出来事に対し、真摯に接しているといい方向に向かうことをテーマにしている気がします。
悪く言うと単調な毎日に幸せがある的な感じでしょうか。
いろいろ寄り道しますが、最後はみんなハッピーエンド。
愛に普通はなく、愛は自分で選ぶこと!
まとめ


今作は、ちょっと派手さが足りない気がします。
秀作であり、ダコタ・ジョンソンの魅力と演技力は最高だと思いますが、代表作とはいかないかなと。
彼女の飛躍は、この後に控えているスパイダーマンスピンオフ映画「 マダムウェブ 」に期待ですね。