今回は、ペンネーム(@紺野)さんからの投稿レビューです。
Netflixにて全世界独占配信中の映画「 泣きたい私は猫をかぶる 」
「 ペンギン・ハイウェイ 」を手掛けたスタジオコロリドの2作品目。
人気バンド「 ヨルシカ 」が主題歌を務めたことでも有名な作品です。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
泣きたい私は猫をかぶる

公開日
2020年6月18日
上映時間
104分
キャスト
予告編
公式サイト
感想レビュー

好きだった点
スタジオコロリドのアニメーションということで、前作「 ペンギン・ハイウェイ 」に劣ることのない作品でした。
感動系として有名なアニメ「 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 」
「 さよならの朝に約束の花をかざろう 」の岡田麿里さんが脚本を担当しているのもあり、非常によいシナリオだと感じました。
やはり、キャストが全体的に豪華であるため、安心して見られるのは今作の売りでもあると思います。
行方不明になったムゲを探している日之出のシーンに流れる挿入歌「 夜行 」がとてもマッチしていると感じました。
というのも、そもそも「 夜行 」の作詞作曲を務めたn-bunaさんが、自身のTwitterで
「 夜行は大人になること、忘れてしまうこと、死へ向かうことを夜に例えて書いた詩です。 」
と公言しているのです。
あのシーンは、ムゲが日之出を忘れてしまうという意味や、太陽の沈んだ夜中ということもあり、本当にベストマッチです。
嫌いだった点
各キャラクターの性格が壊れてしまっており、軸がすぐにブレるというのに常に違和感を感じてしまいました。
というのも、主人公の女の子「 ムゲ 」は、いくら猫の状態だからといって好きな男の子に股間を見られても何も動揺しないのはどうでしょうか。
ずっと冷静沈着であった男の子「 日の出 」に関しても、最終的に「 好き 」を言いたいだけの人になり、そういった点でもやはり個性が定まっていないと思いました。
見どころ
この作品はどのシーンの絵も綺麗ですが、一番感じ取っていただきたいのは作品が届けるメッセージです。
感じ方は人それぞれだとは思いますが、僕の場合は「 命の重さや愛の大切さ 」を感じました。
お面屋さんの発した「 命を粗末にするな!あんただけの命じゃないんだから! 」や、
両親との喧嘩を通しての「 誰かから愛されるイメージ 」といったところに心を動かされたからです。
やはり、素敵な世界観にのめり込むのもいいのですが、作品が伝えたいであろうことを意識して見てみると、さらに楽しく鑑賞できるでしょう。
考察レビュー

日之出がお面をつけたときの腕
そもそも今作は、猫(のお面)を被ることにより、自身の本性を隠すことになっています。
ムゲを探しに来た日之出が、猫島を目視できるようにお面を付けましたが、なぜ腕だけが変化したのでしょうか?
これには2つの仮説があります。
- 単に腕だけを変化させるお面だった
- 日之出自身が決意をして、猫をかぶりたくはないと考えていたから
というのも、お面はその人の感情によって具現化されるのはお面屋さんが「 本人が望んでいないから 」という発言で分かっています。
つまるところ、日之出の意思によって腕だけが変化したのではないかと考えられます。
まとめ

いかがだったでしょうか?
Netflixでの独占配信となってしまったのは残念ですが、見て損のない作品だと思います。
まだご覧になられていない方は、是非チェックしてみてくださいね。