映画ライフ楽しんでますか? 今回は、ペンネーム@LEDMAXIさんからの投稿レビューです。
己の「 筋 」を貫き通した男の物語。
司馬遼太郎の思想を深掘りしつつ、エンターテイメントに昇華させた傑作。
昨今の社会は「 忖度 」批判風潮を忖度しなくては生きづらい「 同調圧力 」時代。
だからこそ、男として人間として、命を切捨ててきた者として。
筋と責任を持つ「 覚悟 」を教えてくれる。
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
燃えよ剣

公開日
2021年10月15日
上映時間
148分
キャスト
- 原田眞人(監督)
- 岡田准一
- 柴咲コウ
- 鈴木亮平
- 山田涼介
- 尾上右近
- 山田裕貴
- 村本大輔
- 金田哲
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 4]映像[/value]
[value 4]脚本[/value]
[value 5]キャスト[/value]
[value 3.5]音楽(BGM)[/value]
[value 4]リピート度[/value]
[value 2]グロ度[/value]
[value 4 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

司馬遼太郎の時代劇の醍醐味は、人間の生き様と所作の粋だと思っている。
日本の歴史の中で生き抜いた日本人たちの闘いと葛藤をを描く。
この物語には、政治的な背景や意図を廃して描く人物像の魅力が遺憾なく発揮されている。
作品に社会的な思想を絡めることを得意とする原田眞人が、監督 / 脚本を担当し、日本三大変革期の最終章を描いた。
過去の2作品「 関ヶ原 」「 日本のいちばん長い日 」に比べて、政治色を敢えて廃したと思われる。
近年の幕末モノは、西洋からの外圧に翻弄された内紛として語られるからだ。
ビジュアル的に魅力的なのは、新撰組の隊服として、靑白のだんだら模様の長羽織を着用しない事が史実的であって、
原田監督の硬質な鈍色の画面に似合わないと思え、反対に黒い隊服で躍動する隊士はスタイリッシュに感じられた。
昨今の時代劇、戦乱モノでは膨大なエキストラを使った合戦シーン、文化財施設での撮影等々、制作陣の意気込みが熱い。
それ故に、主要キャストから伝わる熱が半端無い。
アクション俳優として評価の高い岡田准一は、殺陣の構築にも参画している。
ドンと構えた鈴木良平の近藤勇。
僕の中では、常に酷評だった山田涼介も今回の沖田総司の演技は評価したい。
ベテラン先輩の岡田君がいることから、安心して演技してた様に思えた。
何よりも評価したいのが、元商人の隊士(山崎蒸)を演じたウーマンラッシュアワーの村本大輔が素晴らしかった。
まとめ

昨今の社会世論の変化、発信者たちの意図は在って無きが如しと思えるほど意思がブレまくっている。
そんなに目を付けられたくないのか?
そんなに善人ぶりたいのか?
己の「 筋 」を通すことと個の「 我 」を通す事は似て非なるもの。
己の「 覚悟 」を見極めたいものだ。