映画ライフ楽しんでますか? 今回は、ペンネーム@LEDMAXIさんからの投稿レビューです。
- 災害の度に顕著になる社会問題を背景にした切ないミステリー
- 重層的に織込まれたテーマや感情や犯罪を読み解き感動を得る面白さ
- セーフティーネットが抱える大きな負荷から見える不寛容となった社会での共感の在り方
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
護られなかった者たちへ

公開日
2021年10月1日
上映時間
134分
キャスト
- 瀬々敬久(監督)
- 佐藤健
- 阿部寛
- 清原果耶
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 3]映像[/value]
[value 5]脚本[/value]
[value 5]キャスト[/value]
[value 3]音楽(BGM)[/value]
[value 3]リピート度[/value]
[value 2]グロ度[/value]
[value 4.5 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

原作は震災発生から4年後を舞台としている。
今作は10年後という設定。
キャラクターの性別変換や彼等の出会い方の謎解明を原作だと終盤に解放するけれど、本作では展開を変えている。
今作でのミステリーの体を成しているのは本筋であり、本質ではない。
- 生れからの不幸
- 行えなかった不幸
- 出来なかった不幸
- 思いやった不幸
- やってしまった不幸
重層的な不幸の連鎖があった。
東日本大震災発生で、貧しくとも好環境でなくても、日々の生活をしていた多くの人々の日常は一変してしまった。
そんな時に求められるべき生活保護。
しかし、多くの日本人は、僕もだけど生活保護受給は「 恥 」と感じてしまう。
「 恥晒し 」と後指を普通の人々から向けられる。
また向けてしまっていたのではないか?
2021年2月にコロナ禍と言う災害の渦中で菅元首相が国会で言った「 最終的に生活保護がある 」と。
しかし、「 セーフティーネット 」の意味は一般国民に理解されていない。
更にピックアップされるのは、不埒な不正受給者や自立再生を出来るのに、すがるだけの者も居る。
又は不埒でなくても、不正受給認定されてしまう者も居る。
「 平等 」の在り方は難しく、窓口の職員も聖人ではない。
一介の人間である。
人間は多忙を極めると、業務遂行を優先し心は言動の後方に置かれ亡くなってしまう。
「 心が亡くなる≒忙 」
優しければ優しいほど傷ついていく。
決して誰が悪なのかではない。ほんの少しの「 共感 」があれば、「 心 」を現せば、沢山の不幸を少しでも減らすことが出来るのだろう。
不埒な人間ほど声は大きく、要求を強める。
それでも負けずに大きな声で、勇気をもって、図太く、もっと声を出して良いと教えてくれる。
まとめ

心がしめつけられる。
慟哭が反芻している。
「 ただいま 」
「 おかえりなさい 」
「 いただきます 」
どれも感謝を表す言葉だと思う。
この言葉を心から伝えられる様に。
「 ありがとう 」