
人生の選択と業(カルマ)だらけのループにハマった元アスリートのノンストップ・ラン・コメディー。
1999年にサンダンス映画祭で観客賞を獲り、日本でもスマッシュヒットを記録した「 ラン・ローラ・ラン 」のリメイクです。
画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
エンドレス・ルーーープ


公開日
2022年
原題
Looop Lapeta
上映時間
71分
キャスト
- タープシー・パンヌ
- タヒル・バシン
- シュレヤー・ダンワンタリー
予告編
なし
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー


実はサヴィを演じたタープシー・パンヌ出演作は3本目。
前2作が良くて今回も主演だったので、勢いのある俳優なのかなと期待していた。
今作は万人向けというよりは若者向けで、スナック片手に何も考えずに楽しむのがちょうど良いゆるっとコメディーだった。
冒頭の時点でサヴィはループを繰り返しているが、全体としてループ回数が他のループものと比べると格段に少ないし、
1回のループ時間もたった数時間なので、もしかしたらトータル1日ないんじゃ・・・(笑)
しかも最初のループに入るまでが58分って遅!とツッコんでしまったが、「 ラン・ローラ・ラン 」も映画自体81分しかないのにループに入るまでに30分以上かかっているので、
そこにインド映画お決まりの、主人公カップルの出会いから現在までを足したら、ほぼ元版と変わらない尺になるのかな。
しかも、普通のループものは2回目以降、主人公は周囲の動きがわかっているから予期して避けながら動いたりするけど、
本作では1回目に出てこなかった人物が、いきなり主人公をドーンと車で轢いちゃったりする予想外の動きに驚かされた。
メインストーリーと同時進行する2つのサブストーリーが、綺麗に絡み合うのも実に気持ちが良い。
自らの大きな過ちに気付いた時、私たちは「 どこで間違えた?どこからやり直せばいい?」と、やり直せるわけがないのに思ってしまう。
けれど人生の岐路は、本人ですら気付かず通り過ぎてしまうほど、小さく些細な出来事だったりするものだ。
ぶっちゃけ、サティアはダメンズそのもので、客観的にみてどこからやり直すかと問われればサティアとの出会いだと思う。
しかし、走り続けた人生が突然ポキリと折れ、傷ついたサヴィにはサティアが必要だったわけで、仮に「 サティアとの出会いまで戻ってやり直せ、やり直さなければ不幸な結末になるぞ 」と神に言われたとしても、
サヴィはサティアと共に闇堕ち(かも知れない)、または神に挑む道を選択することだろう。
まとめ
人生の正解が必ずしも幸福とは限らないのだ。
神を出し抜き人生を走り抜けた者が、本当の勝者と言えるのではないだろうか。
七転び八起きな2人を観ていて、そんな若い力を感じさせられた。