こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@motoya)さんからの投稿レビューです。
サクッといきましょう。
はじめまして!motoya.0418です。
界隈では話題の岩井俊二監督の最新作「 ラストレター 」
鑑賞後はまるで小旅行にでも行ってきたかのような、「 満足感 」と「 焦燥感 」を感じました。
このノスタルジさと岩井さんにしか出せない「 淡さ 」を是非、劇場で堪能して欲しいです。
実にロマンティックで残酷な青春と現実の交差でした。
皆さんには初恋の人はいますでしょうか?
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ラストレター

公開日
2020年1月17日
上映時間
121分
キャスト
- 岩井俊二(監督)
- 松たか子
- 広瀬すず
- 庵野秀明
- 森七菜
- 神木隆之介
- 福山雅治
予告編
公式サイト
感想レビュー

良かった点
前半のジブリ感からの後半のドキュメント感。
そして合間に挟む青春時代の回想が観るものを飽きさせずあの世界観に居座らせてくれます。
心地良い「 舞台 」の切り替わりが特に良かったです。
過去と現在だけではなく、岸辺野家自宅、田舎の実家、義理母恋人邸、高校時代、仙台飲み屋とそれぞれのパートがそれぞれの味を出し、作品に旨味を注いでおりました。
それこそ文通をするように良いテンポで(少し遅いと感じる方もいるかもですが)進んでいきます。
ぼくはこの空気感ならこのスピードが最適だと感じました。
岩井作品の良さはその世界への没頭、「 浸れる 」ことだと思うからです。
映像美と夏の切り取り方、表現の仕方は言うまでもなく素晴らしかったです。
部活が生物部というのも100点でしたね。
この映画の温度感で野球部やサッカー部なんか出された時には過去最高に萎える自信があります(笑)
最も良かったシーンは未咲のお顔公開場面ですね。近年、死語となりつつある「 キュン死に 」しそうになりました。
割とマジでドキドキしました(笑)
あと細かいですが、裕里が由里じゃないのが、未咲が美咲じゃないのが鮎美が歩美じゃないことが良いんですよねぇ。
伝わりますかね?(笑)
微妙だった点
庵野さんのコントギレや松たか子の小ツッコミは必要だったのかな、と(笑)
ノスタルジー度がかなり高得点な為、エモさを突き通しても良かったのではないかと考えてしまいました。アレらはアレらで面白かったですけどね(笑)
クスっとしてしまいます。
あとはなんといっても公開日。
勿論諸事情あるのは理解しておりますが、この映画は夏に、どうしても夏に公開してほしかったよ。
印象に残った点
「 ねぇ。(広瀬すず)」
世の男子高校生を瞬殺させる一撃。
見どころ
豪華キャスト陣の演技にあっぱれです。
特に広瀬すず × 森七菜の最強透明感コンビ。
透けてた。
もう向こう側透けてましたよあの子らは。
すず氏の未咲と鮎美の演じ分けはホントに凄かった。
その凄さに勝るとも劣らない森七菜の純白度。
アニメから飛び出してきた陽菜かと思いました。
主題歌まで歌ってしまう多才さ。
春よ来いの夏verのような名曲「 カエルノウタ 」
雰囲気抜群でぴったりフィットしてました。
そんな2人を純粋に「 演技力 」で凌駕する豊川×中山コンビも見どころ過ぎます。
特に居酒屋シーンは鏡史郎に感情移入して煮えたぎりました。
心が焚けました。
それくらい豊川さんの阿藤陽市は上手かった。
内容の見どころとしては「 初恋 」というワードは欠かせないですね。
裕里の想い出と鏡史郎の後悔。過去の初恋を辿り、未咲という人間とともにみんなの思いが浄化されていく様が1番の見どころなのではないでしょうか。
まとめ

「 Love Letter 」「 スワロウテイル 」「 リップヴァンウィンクルの花嫁 」どれも岩井節は咲き乱れておりますが、今作こそ俊二の真髄だと感じました。
この時代だからこそ作れた1本であり、伝えたいモノが詰まっている映画でございます。
心揺るがされる映画をみたときに感じた感情を、その情動を伝えたい人がやっぱりその人にとって大切な誰かなんだな、とエンディングを聴きながら俯瞰的に思いました。
それは鏡史郎にとって未咲であり、裕里にとっての鏡史郎でもあるのでしょう。
未咲目線で映画を観たいですが、それを観るのはナンセンス。
みなさんもきっとご経験がある、淡い初恋のように胸にしまっておきましょう。