「 ホムンクルス 」、禁じられた実験トレパネーションで第六感が覚醒

ホムンクルス
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今回は、ペンネーム@ジョナさんからの投稿レビューです。

妻のガイド付きで今作を見ることになりました。

出前のピザを食べながら、GWお疲れ会という名目で。

妻が熱狂的なキングヌー(King Gnu)ファンで、そのリーダーが率いるクリエイティブ集団であるミレニアムパレードが今作の主題歌「 トレパネーション 」を歌っているということでした。

ピザパで、ミレパのトレパですね(意味不明)

失礼しました。

さて、この記事では、今作とミレパの魅力について書いてみます。

目次

ホムンクルス

ホムンクルス
©ホムンクルス

公開日

202142

上映時間

115

キャスト

  • 清水祟(監督)
  • 綾野剛
  • 成田凌
  • 岸井ゆきの
  • 石井杏奈
  • 内野聖陽

予告編

公式サイト

ホムンクルス

作品評価

[rate title=”5つ星”]

[value 4]映像[/value]

[value 2]脚本[/value]

[value 4]キャスト[/value]

[value 4]音楽(BGM)[/value]

[value 3]リピート度[/value]

[value 3]グロ度[/value]

[value 4 end]総合評価[/value]

[/rate]

感想レビュー

ホムンクルス
©ホムンクルス

好きだった点

やはり冒頭のトレパネーションのシーンでの、音楽との融合が、秀逸でした。

ちなみに、トレパネーションとは、頭蓋に穴をあける手術のことで、「 ソウ・ザ・ファイナル(2010年)」での頭蓋切開シーンのような痛々しさはありませんが、ミレパの同タイトル(トレパネーション)の音楽がドリルの回転音や、カルトな雰囲気をうまく出していました。

車上生活者の手越進(綾野剛)は、臨床医・伊藤学(成瀬凌)の勧めでトレパ手術を受け、特殊能力を得ることになります。

右眼を押さえて片目で人を見ることで、その対象のトラウマが異形となって映ります。

その姿を作中で「 ホムンクルス 」と呼びます。

その不気味さは、さすが「 呪怨(2000年)」シリーズの監督!と思わせますが、今作が決してホラーテイストが強くないのも良かったです。

特に、ヤクザの組長(内野聖陽)のホムンクルスが、ロボットで、そのトラウマを手越が癒すシーンは、最も印象的なシーンとして記憶に残りました。

嫌いだった点

中盤以降の内容が浸透してこない点。

撮り方が断片的なため、ストーリーがうまく繋がらず、感情移入ができませんでした。但し、山本英夫の原作コミックを読んでいたら、うまく補完しあえると思います。

見どころ

綾野剛の演技が光っています。

カルト的な人気漫画を映像化するという時点で、チープになりそうな危険性があります(実写版「 ジョジョの奇妙な冒険(2017年)」など)。

それを補っているのが、昨今、ますます磨きのかかってきている綾野剛の名演です。原作者もホームレスの主人公を描く前に、自身がホームレス体験をするというほどリアルさを追求しています。

綾野剛が、(普通の人には見えないものでも)見える!と言えば、本当に見えているような真実味がありますね。

成瀬凌の怪演ぶりも(「 スマホを落としただけなのに(2018年)」など)定着した感があります。

何よりもミレミアムパレードの歌が、今作にマッチしています。

エンドロールで余韻に浸りたいところですが、Netflixで視聴すると、エンドロールの途中で画面がドロップアウトしてしまうので(設定の問題でしょうか?)、

鑑賞後はYouTubeなどのMVを観ることをオススメします。

今作は、映像と音楽と綾野剛の名演で成り立っている作品とも言えるでしょうね。

考察レビュー

ホムンクルス
©ホムンクルス

トレパネーションは存在するのか?

海外では、ジョン・レノンがプレッシャーから解放されるために、トレパを希望したという話が有名で、トレパの起源は、古代インカ帝国に遡ることができるそうです。

トレパに興味のある方は、ドキュメンタリー映画「 ア・ホール・イン・ザ・ヘッド(1998年)」に詳しいので、是非。

ホムンクルスとは?

いざ調べようと、ボルヘス「 幻獣辞典 」を本棚から探そうとしましたが、とうとう見つかりませんでした。

きっとブラウニーの仕業でしょう(探し物が見つからないときは、大体この幻獣)

スティーヴンソンの怪奇短編集とか、ゲーテの「 ファウスト 」に登場した気がします(やはりどちらも見つかりませんでした。きっとブラウニーの以下略)

先述しましたが、映画の中では、トレパ手術後に、左目で幻視した際に見える異形を「 ホムンクルス 」と呼んでいます。

まとめ

ホムンクルス
©ホムンクルス

今作は映像と音楽と主人公の演技を楽しんで、深みを求めるには原作コミックを併読するのが良さそうです。

ミレパのPVは必聴。

注意点。

ミレパの代表曲にMVがフルCGで「 攻殻機動隊SAC_2045 」のオープニングテーマでもある「 Fly with me 」がありますが、

決してファンの目の前で「 (トルネコの大冒険の)モンスターハウスみたい!」とは言わないようにしましょう(経験者は語る。笑)

観賞後すぐに片目を押さえ、妻とお互いを見合ったのは、ここだけの話です。

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