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映画「 グッドバイ 嘘から始まる人生喜劇 」ネタバレ解説あり、原作は太宰治の“未完の遺作”

こんにちは、ちこしあです。

映画ライフ楽しんでますか?

今回は、ペンネーム(@いっかけん)さんからの投稿レビューです。

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ではサクッといきましょう。

↓ ↓ ↓ ↓

大泉洋主演の「 グッドバイ 嘘から始まる人生喜劇 」を鑑賞しました。 

原作が「 人間失格 」の太宰治と聞いて、デカダンな雰囲気を想像していたのですが、いい意味で予測を裏切ってくれました。

大笑いできる明るいコメディに仕上がってます。

終始、理屈抜きにゲラゲラ笑えて、後半はホロッと涙が。

昨今、話題で大ヒンシュクをかっている二股不倫がテーマなのですが、主人公は二股どころか10股もする大ゲス男。

ここまで来たら怒りを通り越して、痛快で笑っちゃいます。

大人が楽しめる娯楽喜劇に仕上がっています。

最後は、「 本当に人生に大切なことは何か?」を考えさせられるオマケ付きです。

 

画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

 

作品情報 

公開日 

2020214

上映時間 

106

キャスト

  • 成島出(監督)
  • 大泉洋 
  • 小池栄子
  • 水川あさみ
  • 濱田岳
  • 松重豊
  • 橋本愛
  • 木村多江

予告編

公式サイト

グッドバイ 嘘から始まる人生喜劇

ネタバレ・感想レビュー

物語の舞台

舞台は昭和23年の東京。

主人公は、文芸誌の編集長でありながら男・田島周二。

妻子持ちにも関わらず女の方から言い寄られて、愛人が10人もいる男です。

映画本編ではほとんど触れられませんが、原作では本業とは別に闇の商売でボロ儲けしているという設定です。

なので、文芸誌に連載を抱える作家漆山よりも、一雑誌の編集長の田島の方が羽振りがよくて愛人もたくさんいたのです。

終戦直後

戦争直後は物資不足で闇市など、統制物資以外で闇で仕入れて物を売る商売がありました。

ヒロインの永井キヌ子も闇物資を運ぶ担ぎ屋でした。

周二とキヌ子が出会ったのも、周二が闇市に出入りしていたからでした。

しかし、だんだん戦後の混乱が収まって、物資の供給が安定してくると、闇市は役割を終えて、衰退していきます。

田島もそんな状況を見て、闇商売から足を洗おうと思ったのでしょう。

「 女の方から言い寄っていくる 」というモテ男の田島。

終戦当時、戦争未亡人や孤児がたくさんいて、甲斐性のある男性に身を寄せるのは、女性が生きていく方法でもあったわけですね。

コメディ重視の展開

こんな思いや時代背景は省略されて、物語は面白さ重視で展開していきます。

「 こんなやつ現実にはおらんやろ 」と思うかもしれませんが、終戦後には間違いなくこの種の男性が存在したのです。

田島は田舎に置いてきた幼い娘の手紙を読んで改心し、愛人たちを全て整理して、妻子の元へ戻ろうと決意します。

でも、そう簡単に愛人たちがきれいに別れてくれるか?

作家漆山のアドバイスで絶世の美女を本妻に仕立てあげて諦めさせようという作戦にでます。

「 そんなに都合よく絶世の美女なんていないよ 」

と思っていた田島ですが、ある日映画館で貴婦人のような麗しい美女に遭遇します。

小池栄子はハマり役

なんとその美女は担ぎ屋のキヌ子でした。

普段は顔を真っ黒にして、モンペ姿に手ぬぐいの頬被り姿のキヌ子ですが、たまに着飾って映画館に行くのが楽しみだったのです。

キヌ子は大飯食らいで、職業がら何十キロという荷物を背負う怪力の持ち主。

金にはガメツイが、田島が近づいても寄せ付けない、貞操観念の強い女性です。

このキヌ子のキャラの造詣も太宰のものです。

戦後の小説の中でも超個性的なヒロインです。

貴婦人ができる女優もいます。

担ぎ屋ができる女優もいます。

でも両方ができる女優は、令和の時代では小池栄子しか考えられません。

これ以上はない適役です。

愛人との別れ

さて、キヌ子をパートナーに雇い、愛人と「 グッドバイ 」していきます。

最初の花屋の青木保子と上手に別れられたものの。

画家の水原ケイトと手切れようとした頃から、だんだん雲行きが怪しくなってきます。

ケイトにはシベリア帰りの兄・健一がいて、妹をおもちゃにした男を絶対に許せないと宣言。

しかも、2階の住民は田島と別れた後、自殺未遂を繰り返す保子でした。

長年のバチが当たったのか。

これから田島はどんどん不運に陥ります。

肝心の妻に愛想尽かしされていて、愛人の一人の女医・大櫛加代からも「 グッドバイ 」を告げられます。

妻は漆原と再婚することに。

田島から妻子の様子を観てくるように頼まれて、行き来する間にいい仲になってしまいました。

娘も懐いてもう田島が入り込める余地なし。

帰る場所を無くし、愛人達にも去られ自暴自棄に。

田島が持っている現金を全部キヌ子に渡して、後は料理屋の客にバラマキます。

ヤケクソになって夜道を歩いていると呼び止める声が。

辻占いの易者でした。

易者は本当に自分が幸せになれるのは、自分が自然体でいられる相手といること。

田島にふさわしいのはキヌ子だと言われます。

田島は自分の本心に気がつき、キヌ子に会おうと道を引き返しますが。

その道は易者が勧めた道とは真逆の方向でした。

田島は暴漢に襲われ荷物を全部奪われます。

暴漢はそのまま、トラックに轢かれて死亡。

遺体は田島として処理され、田島は死んだことになります。

記憶喪失の田島

田島は頭を殴られたショックで記憶をなくし、離島に送られ過酷な強制労働を強いられます。

再び頭を打った時に、記憶が蘇り、東京に戻ってきます。

記憶を失ってから、2年が経っていました。

田島がいなくなっても、妻娘も元愛人たちはそれぞれ幸せに暮らしています。

キヌ子だけは田島が残した金を全部つぎ込んで田島の墓を建てていました。

墓代は田島の金だけでは足りず、キヌ子は借金もしています。

田島の元部下で、今は金貸しで資産家になった清川は借金を肩代わりする条件でキヌ子と婚約します。

清川にとって貴婦人姿のキヌ子はあこがれの存在でした。

清川の豪邸で、一流の服飾デザイナーからフルオーダーでドレスを仕立てている時、窓の外から中を覗き見する影がありました。

田島でした。

田島は資産家の妻になろうとしているキヌ子に「 グッドバイ 」と言って立ち去ります。

キヌ子が幸せになろうとしているのに邪魔をしてはいけない。

そう思ったのでしょう。

キヌ子は高級ドレスを脱ぎ捨てて、下着姿で田島を追いかけていきます。

逃げ去る田島にタックルして、2人はもつれて土手下の坂道へ転がっていきます。

身体中に土がついて2人ですが、顔は笑顔でした。

ドレスを脱いで下着で駆け抜ける姿が、本当の幸せは見た目や肩書じゃないよというメッセージに思えました。

キヌ子だけが金も肩書も無くした田島を唯一愛してくれる存在だったのです。

好きだった点

初期設定はともかく、これが本当に太宰が描きたかった世界?

と疑問は持ちながらも、これはこれで面白いと思いました。

結局は世の中、金じゃないよ心だよ。

と拝金主義のはずだった田島とキヌ子が掴んだささやかだけど、暖かく揺るがない愛。

見終わった後、胸がほんのり温かくなる作品でした。

おい、こんな無茶な設定ってありか?

と思いながらも、思わず引き込まれる作劇術が見事でした。

往年のハリウッド映画のビリー・ワイルダーやエルンスト・ルビッチのウェルメイドなコメディを観ている気分でした。

田島役の大泉洋が本当にベストなキャスティング。

これが、小栗旬や生田斗真が演じたら、モテすぎで嫌味になってしまう。

他の俳優だったら、絶対に喜劇にならずに拒否反応が起きそう。

でも、完全に三枚目がやってしまうと、説得力がない。

大泉、小池がいたからこそ成り立った作品だと思います。

嫌いだった点

折角の豪華女優陣の共演なので、もう少し女優たちと大泉との丁々発止のやりとりがあった方がほしかったなあと言うのが正直なところ。

妻に愛想をつかされる前までをもっと引っ張って欲しかったです。

見どころ

原作と映画を比べると、ほぼ前半の田島とキヌ子のセリフのやりとりが忠実に再現されています。

終戦直後の作品なのに全然古びないセリフに太宰の非凡なる才能に驚き、それを忠実に再現する演出にも関心しました。

考察・疑問点

今作は劇的な展開があって、田島とキヌ子が結ばれて終わります。

しかし、原作は未完だし、残されたメモでも最愛の妻からグッドバイされるとしか書かれていません。

もしかすると、10人の愛人全員が出てきて、それぞれにグッドバイする。

キヌ子はもともと愛には興味がないので田島とは恋愛にならない。

田島は誰も愛する人がいなくて、完全に孤独になる。

という展開も十分ありえたかもしれません。

全てが丸く収まった今回の展開が一番安心して観られるかも。

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まとめ 

「 グッドバイ 嘘から始まる人生喜劇 」は「 人間失格 」とは真逆の明るくて笑えて、最後にはホロッとくるコメディでした。

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