
物語の舞台はバルセロナ。
主人公はフォークリフトの荷役、バイクレースのトライヤル、麻薬の運送と三役を務めることに。
今作の見どころと、問題点について書きます。
画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ケンタウロス


公開日
2022年
原題
Centauro
上映時間
90分
キャスト
- ダニエル・カルパルソロ(監督)
- アレックス・モネール
- ベゴニア・バルガス
- カルロス・バルデム
予告編
公式サイトを参照
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー


主人公ラファが運転する、バイク走行シーンの臨場感が良かったです。
サーキットでの地面すれすれのカーブでは、つられて体が斜めに傾いてしまいました。
カワサキNinja1000のモーター音もシビれます。
80年代のファミコンのソフト「 エキサイトバイク 」に夢中になったことを思い出しながら、その走りっぷりにエキサイトしました。
自分自身はスクーターしか運転したことがありませんが、先輩の運転するモーターサイクルの後部席に乗せてもらい、その時に感じた風と振動が蘇りました。
ストーリーも、その疾風感を活かしてシンプルに突き進んで欲しかったのですが、様々な荷物を乗せすぎて、消化不良になっているように感じました。
ラファはフォークリフトの荷役、プロバイクレースの入団テスト、そして元恋人の借金を返すために麻薬の運送をすることになります。
演出の派手さや、過激さがある分、ストーリーが深掘りできず全体的に散らかっていて、集中力が散漫してしまいました。
バイクレース、元恋人と子ども、あるいは「 運び屋 」、どれか一本に絞って見せるほうが、作品としての味わいが出たと思うので、惜しい気がします。
今夏にブラッド・ピット主演の「 ブレットトレイン 」が公開されますが、原作者である伊坂幸太郎は、
「 人間の注意力は、二方向が精いっぱいだ。二つのことは同時にやれる。ただ、ほかのことに対する注意はかなり弱くなる 」
と他の作品で書いています。
3足のわらじが難しいのは、今作にも主人公にも当てはまりそうです。
とはいえ、どのテーマも他の映画があるので、あえて組み合わせたのかも知れません。
車とレースのこだわりだと、
「 ワイルド・スピード(2001~)」シリーズがありますし、
麻薬の運送だと、
「 運び屋(2019)」という名作は外せませんね。
レーシングシーンで「 ファイナルデッド・サーキット(2009)」が脳裏をよぎったのは、ここだけの話です。


まとめ
今作はフランス映画「 バーンアウト(2017)」のリメイクです。
スペインとフランスを駆け抜けるエキサイトバイク。
観比べて違いを楽しむのも良いですね。