映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム@あるなんさんからの投稿レビューです。
実在したアメリカ西部開拓時代の人物「 Calamity Jane 」の幼少時代を映画化。
なぜ彼女はプロの斥候になれたのか?
なぜ「 Calamity(疫病神)」というあだ名がついたのか?
後に平原の女王と呼ばれる彼女の成長物語です。
画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
カラミティ

公開日
2021年9月23日
原題
Calamity, une enfance de Martha Jane Cannary
上映時間
82分
キャスト
- レミ・シャイエ(監督)
- サロメ・ブルバン
- アレクサンドラ・ラミー
- アレクシ・トマシアン
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 4]映像[/value]
[value 3]脚本[/value]
[value 2]キャスト[/value]
[value 2]音楽(BGM)[/value]
[value 3]リピート度[/value]
[value 1]グロ度[/value]
[value 3.5 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

絵が独特に感じるかも知れません。
鷹の爪団っぽいタッチの画風といいましょうか。
開始直後は「 受け付けないかも 」と感じましたが、10分後には慣れて、最後はクセになりました。
手抜きかと思っていた映像は、作り手の芸術性を持ったこだわりの絵画であることが分かります。
なので、最後まで楽しんでみて下さい。
きっとあなたの芸術性が何かを感じることでしょう!
主人公のマーサ・ジェーンは、冴えない父親と弟と妹の4人家族でオレゴンへ向かうコンボイ(旅団)の中にいます。
お父さんはとてもドジで、馬車を脱線させるなどコンボイの足手まといとなっています。
マーサと団長の息子イーサンはいつもいがみ合っています。
イーサンは好きな子にイタズラするタイプですね。
ある日、お父さんが暴れ馬で失敗して負傷してしまいます。
ここから、マーサが家族を支える為に奮闘していくのです。
マーサは投げ縄の練習から乗馬の練習、動きやすいようにスカートからジーパンに履き替えます。
イーサンとの喧嘩で髪を引っ張られれば、髪を短く切ってしまいます。
そんなマーサのジェンダーレスな行動は、旅団の女子はこうあるべきという慣習の中では受け入れてもらえず、団長に「 Calamity 」(疫病神)と呼ばれてしまいます。
ある日、マーサの命を助けコンボイの道案内をしてくれた騎兵隊のサムソン。
彼が皆の宝物と共に居なくなります。
マーサは、共犯と疑われ団長から犯人扱いされてしまいます。
マーサは、疑いを晴らすためにコンボイを抜け出しました。
目的はサムソンから皆の宝物を取り戻すことです。
道中、仲間ができたり、騎兵隊の大佐を小馬鹿にしたり、鉱山で働いて金を掘り当てたりと大冒険を繰り広げます。
その行程の中で、火の起こし方や女性のマナー等、マーサは努力を惜しみません。
ついに、サムソンが所属する騎兵隊の場所を突き止め潜入します。
サムソンのテントを発見し、そこで本人に会いいろいろな真実を知り、みんなの宝物を奪い返すことに成功しました。
サムソンに助言をもらい、マーサは4ヶ月ぶりにコンボイに戻りました。
盗難の件は、既にイーサンが真実を白状しており、マーサは暖かく旅団に受け入れられ、旅団の斥候としてみんなを導くのでした。
全体を通して、マーサはいい子では無いんですが憎めない性格です。
常識に囚われず、古い慣習をやぶり、現代人に近い感覚を持ち合わせているのではないかと感じます。
将来「 平原の女王 」となるマーサの基礎が、この作品に詰まっていました。
絵画が動いていると思える映像美が、西部開拓時代を上手く表現していて、のめり込むことができました。
まとめ

1人の少女が、古い価値観に囚われず、冒険を通して努力し・経験し・学び・境遇に抗い成長する物語です。
実在する人物と紹介しておりますが、彼女が残した自叙伝には誇張や作り話が多いとのこと。
今作も、実は誇張や作り話の類なのです。
監督の創作なのですが、こんな幼少時代がないと歴史に名を残す「 Calamity Jane 」は生まれないのではないでしょうか。
私はこの映画大好きになりました。