「 カラミティ 」考察レビュー

カラミティ

管理人

映画ライフ楽しんでますか? 今回は、ペンネーム@リリヲさんからの投稿レビューです。

トイ・ストーリー 」のカウガール、ジェシーのモデルとなったとの説もあるアメリカ西部開拓時代の女ガンマン、カラミティ・ジェーンの幼少時代の冒険記。

ジェーン世代のお子さんには学ぶものが多いし、ジェーンを草葉の陰から見守っているであろうジェーン母世代は、ジェーンの行動にハラハラヒヤヒヤし、胸が締めつけられたり激アツになったりするお話です。

 

画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)

カラミティ

カラミティ

©カラミティ

公開日

2021年9月23

原題

Calamity, une enfance de Martha Jane Cannary

上映時間 

82分

キャスト

  • レミ・シャイエ(監督)
  • サロメ・ブルバン
  • アレクサンドラ・ラミー
  • アレクシ・トマシアン

予告編

公式サイト

カラミティ

作品評価

作品評価
映像
(5.0)
脚本
(2.5)
キャスト
(5.0)
音楽(BGM)
(5.0)
リピート度
(2.0)
グロ度
(1.0)
総合評価
(3.0)

カラミティ(感想レビュー)

カラミティ

©カラミティ

 

「 カラミティ 」=「 疫病神 」と呼ばれていた少女。

カラミティ・ジェーンの自伝では「 カラミティ 」=「 平原のヒロイン 」となっているが、今作では「 カラミティ 」=「 疫病神 」と訳されている。

どちらも諸説としてあるが、今作でのジェーンは行く先々で疎まれ追われながらも、自分を信じて突き進み、最後には自らの手で自分の居場所を獲得する。

たった1人、平原に取り残され奮闘するジェーンの姿に子どもたちは、失敗したら戻ってやり直す勇気、最後までやり遂げる意志の強さ、

ライバルのピンチを救う心の広さを学ぶことができるだろう。

大人たちもまた、子ども自身の「 生きる力 」 を信じる勇気を知り、大切なものは失ってから気付くのでは遅い。

だからこそ、ある幸せを慈しみ育てなければと、命がけで生きた西部開拓時代の彼らの旅路から学ぶだろう。

物語冒頭で、同世代の少年や大人たちと真っ向から対立し、野生の馬のようだったジェーン。

彼女は冒険を通して成長し、最後には力ではない方法で男性をいなす術まで習得し、子どもから大人への一歩を歩み始めるのだ。

印象派を意識したタッチで描かれる雄大な自然

見どころのひとつは、ジェーンたちキャラバンの旅路が、遥か地平線の先まで人間の気配のない雄大な景色。

夜空に瞬く星や雲、草木が青、ピンク、黄色とさまざまな配色で描かれており、北欧系絵画のようでオシャレ。

キャラバンの馬車が夕暮れに照らされて、一台一台違う色になるのが奇跡のように美しい。

この景色を実写で観てみたい願望が湧いた。

史実と今作のジェーンの相違

今作でジェーンの母親はすでに亡くなっており、父親と兄弟とともにキャラバンの一員として、オレゴン州を目指すところから物語がスタートする。

ジェーンは12歳だが、史実でジェーンの母親は、ジェーンが14歳の時に亡くなっている違いがある。

ジェーンの自伝では、この頃のジェーンを「 暗い目をした少女 」と書かれている。

史実と違う物語として作るのであれば、ジェーンの表情をもっと豊かに怒ったり笑ったりさせ、内に秘めた感情を吐露するシーンがあった方が同世代の共感を得やすいように感じた。

まとめ

カラミティ

©カラミティ

今作のジェーンは、まだガンマンでも斥候兵でもないが、彼女のような勇気と柔軟性のある先人たちの努力により、今の多様性が認められる社会ができたのだと感じた。

しかし、映画「 82年生まれ、キム・ジヨン 」のヒットが物語るように、それでもいまだに女だというだけで日常の中で虐げられる女性たちが多いのも事実だ。

はジェーンの時代とは違い、声を挙げれば後に続く者たちがいる。

ジェーンの困難に立ち向かい、欲しいものを得る生きざまに心が奮い立たされる作品だった。

ちなみに、エンドロールで流れるジェーンの歌の歌詞がとてもユニークで素敵なので、最後まで席を立たずにお楽しみください。