映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム@小松糸さんからの投稿レビューです。
実在しカラミティ・ジェーンの子ども時代を描いた作品。
家族とともに旅団に加わり、西へ向かって旅をするマーサ。
しかし、途中で父が怪我をしてしまい、マーサが家長となって兄弟たちを支える事態になってしまう。
そんな中、マーサを救ってくれた中尉を旅団に招き入れたことをきっかけに、盗みの疑いをかけられてしまう。
画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
カラミティ

公開日
2021年9月23日
原題
Calamity, une enfance de Martha Jane Cannary
上映時間
82分
キャスト
- レミ・シャイエ(監督)
- サロメ・ブルバン
- アレクサンドラ・ラミー
- アレクシ・トマシアン
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 4]映像[/value]
[value 3]脚本[/value]
[value 2]キャスト[/value]
[value 2]音楽(BGM)[/value]
[value 3]リピート度[/value]
[value 0]グロ度[/value]
[value 4 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

色使いや絵が斬新で、1時間半ずっと絵画を見ているような感覚になった。
特に、夜空の中を馬で駆け抜けるシーンが好きだ。
空一面に広がる星と、馬の疾走感、全身で風を浴びているのが伝わってきて、とてもお気に入りのシーンになった。
日本ではあまり馴染みのない時代背景だが、物語がスッと入ってくるのは、トラブルメーカーの主人公や、その周りのキャラクターたちに惹き込まれていったからだと思う。
「 女だからスカートを履かなければいけない 」
「 馬の操縦は男の仕事 」と、とにかく男女の壁がある。
とにかく「 女性らしく 」を強要される環境の中で、マーサは短髪で父のズボンを履き、皆が寝静まった後に馬の操縦の練習を欠かさない。
周りからは変な目で見られ、いじめの対象となってしまう。
持ち前の活発さで歯向かっていくが、盗みの共犯の疑いをかけられたことでマーサは責任を感じ、盗まれたものを取り返すため旅に出る。
マーサは12歳の女の子だ。
馬と犬を連れ、自分が招いたトラブルのためしっかりと責任と向き合う姿は、ただ旅をする映画というテーマではなく、目的を持って彼女が成長していく作品だと思った。
旅先でも様々なトラブルが起こる。
しかし、彼女と出会う人々は皆、必ず笑顔を取り戻していく。
マーサは無意識だと思うが、彼女の明るさや純粋さに救われていく人が多い。
無意識だからこそいい。
何も見返りを求めないマーサの優しさが、人の心を救っていくのだと感じた。
最初の頃はできなかった火起こしも、最終的には早いスピードで火がつくようになる。
無意識だと思うが、彼女の好奇心や観察眼にも勇気づけられる人もいるだろう。
マーサは根っからの主人公だと思った。
マーサは旅を続けるにつれ、責任感や強さを身につける。
12歳の女の子が、大人に頼らず自らの手で道を切り拓いていく。
少女から女性へ、そして頼れる大人になっていく、大きすぎる一歩だと感じた。
まとめ

子どもにこそ見てほしい作品だと思ったし、字幕と吹替の両方あるので、老若男女楽しめる映画だった。
子どもから見える大人、大人から見える世界が、1時間半の中に凝縮されていた。
親子で鑑賞しても、友達や恋人と見ても、ワクワクできるこの秋のおすすめの1本だ。