こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@リリヲ)さんからの投稿レビューです。
原作は面白いですよね。
トップスポーツ選手 vs 戦国武将。
歴史がどんどん変わっていく!
こんな戦い、こんなSF見たことない。
原作との違いを比較しながら、仲間、友情、スポーツ、SF、戦国、アクションてんこ盛りの予測不能エンターテインメントをレビューしていきます。
画像の引用元:公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
ブレイブ ‐群青戦記‐

公開日
2021年3月12日
上映時間
115分
キャスト
- 本広克行(監督)
- 新田真剣佑
- 山﨑紘菜
- 鈴木伸之
- 三浦春馬
- 松山ケンイチ
予告編
公式サイト
作品評価
[rate title=”5つ星”]
[value 4]映像[/value]
[value 3]脚本[/value]
[value 4.5]キャスト[/value]
[value 2]音楽(BGM)[/value]
[value 3]リピート度[/value]
[value 4]グロ度[/value]
[value 3.5 end]総合評価[/value]
[/rate]
感想レビュー

好きだった点
原作を大幅改編しているのに、主人公・西野蒼の成長と命懸けで戦う高校生という主軸がブレていない。
「 バトルロワイヤル 」級に人が死んでいく中、これまでの部活同様に仲間と己のために一生懸命に生きようとする姿が生き生きと描かれている。
人数が多い中でもキャラ立ちがハッキリしていて、一言でその人物の人となりが分かるようになっているので、まだ若い彼らの死に様と残された者との絆に胸を熱くさせられる。
嫌いだった点
原作の見どころである各スポーツ部の全国記録保持者 vs 名だたる武将。
これが一武士とのバトルに変わってしまっているので、高校生がどのくらい強いのか分かりにくいし、「 こことここ当てるか~ 」というワクワク感がなくなってしまっている。
見どころ
これはまさにどちらが勝つのか全く予想がつかないスポーツ選手 vs 戦国武士の世紀の対決でしょう。
剣道部や弓道部ならまだしも、野球部やアメフト部が真剣を持った武士とどう戦うの?
と思う方もいるかも知れませんが、「 飛球→火級 」のギャグにクスリと笑ってしまった。
「 無理でもできるわけないと言われてもこれまでやってきたんだ!」という、トップアスリートだからこそ出てくる言動とともに迷いなく敵陣に突っ込んでいく戦いぶりが激アツ!
共に汗を流し、数々の記録を塗り替えてきた仲間との深い絆に青春の尊さを思い出させられます。
ブレイブ ‐群青戦記‐(考察レビュー)

今作が原作から大きく改編されても面白さをキープできているのは、主人公・西野蒼の挫折と成長がブレずに丁寧に描かれているからだろう。
タイムスリップ前の蒼は、実力があってもその先へ進み見えない景色を得るよりも、歴史という変わることのない過去を好み、邁進し続ける同級生たちをうらやましくも冷めた目で見ていた。
だが、戦国時代で仲間が殺されるという危機に直面し、同級生たちが果敢に戦い始める中、蒼の体は全く動かなかった。
日々、鍛錬を積んでいる者といない者の差は歴然で、そこで初めて蒼は「 やらない 」のではなく「 できない 」自分と向き合い、挫折を経験する。
いつも自分をリードしてくれていた考太がいなくなったことで、初めて自分の意志で動き、松平元康との出会いで大きく成長していく。
ラストの蒼の選択は「 歴史の改変 」を阻止するためであったが、何より、遥の生きる未来を守りたかったからなのではないか。
そんな蒼を新田真剣佑が感情豊かに表現し、兄のように蒼を見守る元康の姿も現実の新田と三浦春馬の関係性にリンクし、とても眩く尊いシーンに仕上がっていた。
疑問点
現代に帰った遥たち。
蒼たちが過去に残ったり、亡くなったりした事実は変わらないままだった。
しかし、あれだけ先生や生徒が亡くなって、そのまま普通の学校生活を送れるのが不思議でならない。
遥たちが戻った後、どんな展開があり日常に戻ったのだろうか?
アメフト部主将のお母さんに「 唐揚げありがとう 」と伝えられたのだろうか?
原作の続編として「 真・群青戦記 」があり、現代に戻った不破が登場するため、今度の展開次第では「 群青戦記 」とリンクする可能性がある。
劇中で不破が死んでしまったため、作品として続編の可能性は低いと思われる。
まとめ

今作はともすれば安易な10代虐殺ものになってしまいそうだが、「 踊る大捜査線 」シリーズの本広克行監督の脇役まで輝かせる手腕が見事に発揮されている。
大量に人が死んでいく中でも、「 一所懸命 」「 一生懸命 」な若者って素晴らしい。
キラキラしてる!と感じさせてくれる青春が今作にはあり、観客は光が射す方向へ懸命に走っていく彼らの姿に勇気を貰い、心が洗われることだろう。