【 Netflix 】「 僕らをつなぐもの 」考察レビュー
素敵な家族映画でした。
しかし「 普通 」の家族ではありません。
青年レオネは、同性婚をした二人の父親を持ちます。
他の家族(の)映画と比べながら、今作の魅力を記します。
画像の引用元:IMdb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
僕らをつなぐもの
公開日
2022年3月4日
原題
Il filo invisibile
上映時間
90分
キャスト
- マルコ・ポッチオーニ
- フィリッポ・ティーミ
- フランチェスコ・シャンナ
- フランチェスコ・ゲギ
- マッテオ・オスカル・ジウジョッリ
- ジュリア・マエンザ
予告編
公式サイト
作品評価
- 映像
- 脚本
- キャスト
- 音楽
- リピート度
- グロ度
- 総合評価
考察レビュー
二人の父を持つ、主人公のレオネは、学校の課題の一環で製作ドキュメンタリーとして、自分の家族の姿を撮っています。
二人の父といえば、「 そして父になる(2013)」が思い浮かびますが、新生児取り違えと、ゲイ同士の同性婚なので、状況は異なります。
また、複数の父を持つという点では伊坂幸太郎原作の映画「オー!ファーザー(2014)」も浮かびますが、母が一人と四人の父という設定にも当てはまりません。
それぞれの父が、(誰が遺伝子的に本当の父なのかという)DNA判定を避けている点と、息子が真っ当に育っている点は似ていますが。
親の愛情をしっかりと受けることが、子どもの成長にとって大事だということですね。
今作では、序盤に、とても幸せそうな家庭の様子が映し出されるのですが、二人のうちの一人の父シモーネの同性不倫を、もう一人の父パオロが知ることで、レオネのガールフレンドも同席した、父二人の結婚20周年記念のディナーは、修羅場に変わります。
問題を抱えた、素敵な家族たちがドタバタを演じる作品といえば「 リトル・ミス・サンシャイン(2006)」も傑作でしたね。
今作も、コメディー風ながらもシリアスな問題を描いていながらも、最後までハートフルな展開で、家族のあり方を考えさせられました。
また今作のテーマは、LGBTですが、セクシュアリティとは、全ての人が当事者であるということを教えてくれます。
「 恋愛は異性とするべきだ 」
「 男(女)はこうあるべきだ 」
という価値観こそ、改めていきたいと思いました。
今作の舞台であるイタリアだけでなく、日本も、LGBTの権利に対しては、まだまだ後進国であるということに思い至りました。
さて、二人の父親に育てられ、クラスメイトにもガールフレンドにも誤解されながら、それでも、現在の社会の認識のあり方に異議を唱えた、レオネの作品が完成します。
主人公はレオネであり、その家族であり、また私たちでもあるのです。
まとめ
レオネの家族を描いた作品の試写会は、多くの観客に親密な拍手で迎えられます。
彼の作品には、どのようなメッセージが込められているのでしょうか。
どうかご自身の目と心で、ご観賞下さい。