こんにちは、Johnです。
映画ライフ楽しんでますか?
今回は、ペンネーム(@ジョナ)さんからの投稿レビューです。
サクッといきましょう。
アルコール依存症(以下アル中)の父を持つ娘の葛藤を描いたコミックエッセイの実写化。
内容は、タイトルそのままです。
自分自身、アル中の診断を受け禁酒外来に通った経験があるので、他人事ではなく自分ごととして、興味深く見ることができました。
他の映画も比較として、幾つか挙げながら、感想をまとめてみます。
▶︎ おすすめ邦画(まとめ)
画像の引用元:IMDb公式サイトより
(アイキャッチ画像含む)
作品情報
公開日
2020年3月6日
上映時間
95分
キャスト
- 片桐健滋(監督)
- 松本穂香
- 渋川清彦
- 今泉佑唯
- 恒松祐里
- 濱 正悟
- 安藤玉恵
- 宇野祥平
- 森下能幸
- 星田英利
- オダギリジョー
- 浜野謙太
- ともさかりえ
予告編
公式サイト
ネタバレ・感想レビュー
劇場に入ると観客が1人もいなかった。
コロナの影響だろうけど、空調の効いた広い場内は、電車よりもよっぽど安全だと思える。
シートに腰かけて、しばらくすると、1人だけビールを手にした初老の男性客が昼間から酔っているのか「 おお、貸切やなー 」と声をかけてきた。
そうですね、と顔を合わせずに答えながら、頼むから上映中は話しかけて来ないでくれ、と祈る。
見る前にタイトルだけを見て、『 血と骨(崔洋一 2004)』の金俊平(ビートたけし)のような「 怪物 」親父を覚悟していたけど、暴力シーンはほぼ皆無で安心した。
その代わり、長女・田所サキ(松本穂香)の出会った東大生の彼氏である中村聡(濱正悟)が、チョー自己中のDV男だったのには、引いてしまったけど。
好きだった点
好きだったのは、長女の田所サキが4歳ぐらいの頃、草野球をしている父の元へ「 おとーさーん 」とジャンプして飛び込んでいくシーン。
飲み仲間たちと野球を終えて酔っ払っている父は、娘をキャッチできるのかどうか、画面には映されずに現在へと時間が飛ぶ。
答えが分かるのは、ラストシーンでのお楽しみ。
見どころ
見所は、父・田所トシフミ(渋川清彦)の少ない語りと過剰な酔っ払いの演技。
もう本当に飲んでいるとしか思えなかった。(実際に酔っ払いながら演技していたのかどうか、知りたいところ)。
正直に告白すると、アル中時代の自分にも当てはまることが多く、笑っていいのか恥じればいいのか困ってしまった。
あと、コミカルで笑いの多い演出が、母親の自殺、家族とのディスコミュニケーション、末期ガンと多額の借金という、暗くなりがちな場面も重苦しくしていないのも良かった。
『 重力ピエロ(森淳一 2009)』の「 本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ 」というセリフを思い出した。
嫌いだった点
マンガ風の吹き出しが唐突に登場して、サキの心の中が書き出されるところ。
例えば、宗教にハマっていた母が自殺して、宗教団体「 光合聖 」の人たちの前で(祈っても幸せにしてくれなかったね 神様)と、心の中の声を画面に出したり。
え!書いちゃうの?と一気に現実に戻されてしまったから。
考察・疑問点
マンガのための漫画『 バクマン(大根仁 2015)』の映画化ならまだしも、それ以外の漫画原作の映画は、安易に映画内での漫画表現は避けるべきだと思う。
せっかくもう1人の主役である、渋川清彦が表情で内面を演じているのに、若手である松本穂香の体当たりの演技を、吹き出しで補完するような演出は、正直、興ざめだった。
映画監督は、映画表現の正攻法で勝負すべきだと思った。
フォローするならば、良い点でも書いたコミカルな演出の1つとして採用したのかも。
大事なのはシリアスとコミカルのさじ加減で、そのあたりの調整が大事だなと感じた。
とことんブッ飛ばすならば、アルコールの傑作映画『 ハングオーバー!(トッド・フィリップス 2009年)』ぐらい壮大にやって欲しい。
▶︎ ハングオーバーシリーズ(まとめ)
ツイッターの声
『酔うと化け物になる父がつらい』
エンタメ的描写をしつつも、常に酔い潰れる父親を持ってしまった子供たちを辛辣に描くため、都合よく改心したり、理解し合ったりしないという茨の道な着地点の作品。真摯に向き合ったからこその表現なんだけど、その覚悟に感服。あとキャストが皆素晴らしかった👍 pic.twitter.com/21x8suRKXC
— ひだっちょ (@hidatcho) March 7, 2020
「酔うと化け物になる父がつらい」
試写にて鑑賞お酒を飲む人間の裏側を知ることの辛さを理解できる貴重な物語。
悲痛さだけではなく、
軽くフワッとしてて少し優しさを感じられる重すぎない空気感が素敵。
キャスティングも完璧ではないでしょうか。スタッフ46 pic.twitter.com/p8qzrCiFFb
— ☕️🧟♂️🧟♂️八月の鯨🧟♀️🧟♀️☕️ (@shibuyamon) January 31, 2020
『酔うと化け物になる父がつらい』映画館にて52本目。
コアラのマーチの親子のように寄り添い合うにはどうすれば良かったのだろう。POPな序盤からは想像を絶するほどの親子の苦しみを痛感。飲んだくれの父の意思の弱さが家族にも伝播。カレンダーのメッセージに涙が堪えられなかった。 #EDDIE映画2020 pic.twitter.com/IAFSTo2vrb— EDDIE@Kings28-36👑 (@eddie2yuji) March 14, 2020
映画の酔うと化け物になる父がつらいの主人公の心情が自分と近すぎて物語自体はつらいものだけど代わりに思いを吐き出してもらった感じがした
鈴木家の嘘や最初の晩餐が好きな人はこの作品も好きだと思うなあ
わたしは光をにぎっているでも良かったけど松本穂香さんの演技力の高さに引き込まれた🥺 pic.twitter.com/9dFljeaMpX— 白の (@Lonchura_oryziv) March 10, 2020
『酔うと化け物になる父がつらい』
アルコール依存症の父がマジにロクデナシな人で、見ていて辛かった。家族への想いを全く言葉にできない人なんだな。切な過ぎると思う😭作品の評価はさておき、主役の松本穂香さんの演技を観れただけで意義があった。常松祐里ちゃんが出てくると、画面が急に華やぐね pic.twitter.com/BzGYDcXdNV
— 池袋らぶせくしー (@tikeyama4211) March 19, 2020
今日から公開の映画『酔うと化け物になる父がつらい』を、原作者の菊池真理子さん含め、定期的に食事してるメンバーで観に行きました(新宿武蔵野館)。全員マスク。
本当は舞台挨拶にみんなで行きたかったのに、コロナ騒動で中止に。
アルコール依存症の父親と、翻弄される家族を描いた物語です! pic.twitter.com/tNXGDBV8Hz— エスムラルダ (@esmralda001) March 6, 2020
映画「酔うと化け物になる父がつらい」(3/6公開)試写。普通ならシャレにならない、しかも実話を電球色のタッチでよく描き切ったなと思う。ダメを断罪するだけでは得られない、何かを与えてくれるかも。松本穂香氏、渋川清彦氏が好演。 #eiga #酔うと化け物になる父がつらい pic.twitter.com/hcqHAbrb5e
— 中村千晶 (@potuo) January 30, 2020
映画プレイルームのなどわで共演した渋川さん出演する映画「酔うと化け物になる父がつらい、、」をみてきた。
そんな気なしに気楽にみてたら色々つらくなって泣いたー! pic.twitter.com/kdMZ4EgNQ4— 若林美保(わかみほ)映画プレイルーム (@wakamiho) March 11, 2020
『酔うと化け物になる父がつらい』観賞。酒に弱いのにのんだくれる父親を見て負の感情を抱く娘が昔の自分と重なり終始しんどかった。「気持ちに蓋をすれば、、」と自分が我慢するようになりどんどん悪い状況へ落ち入る。勝手な大人に振り回されている姿はまさにつらい。#酔うと化け物になる父がつらい
— おのぶ@映画垢 (@onobujubilee) March 17, 2020
Youtube
Youtubeは1000人超えましたので、本格化させていきます。
是非チャンネル登録お願いしますベリーマッチ。
公式LINE
今年から公式LINEを始めました。
主な配信内容は下記の通り。
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まとめ
ラストシーン。4歳のサキは、笑顔の父親にしっかりとキャッチされ、ぎゅっと抱きしめられる。その横には捨てられて宙を飛ぶ酒瓶。
自分も、かつての自分がそうだったように、これからは酒瓶を抱きしめることなく、その分、4歳の小さな娘を抱きしめていようと誓った。
「 化け物は私だったのかも知れない 」
そして、「 誰もが化け物になる 」かも知れない。
GOOD ON THE REELの歌「 背中合わせ 」とエンドロールが流れる中、上映前に話しかけてきた酔っ払いのおじさんが、飲み終えたビールのコップを片手に階段を降りていくのが見えた。
始まる前の威勢の良さがなく、肩を落としているように感じたのは気のせいかな。
大人はみんな酒を飲んで当然とか、飲まないと仕事も人間関係も悪くなるという、お酒の同調圧力が強い社会だけど、お酒を飲む人も飲まない人も見て欲しい映画です。
原作の菊池真理子のコミックエッセイも、断酒のための必読リストに加えます。
完